【ホンダ ヴェゼル 発表】3ドアに見せる工夫

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ホンダ・ヴェゼル
ホンダ・ヴェゼル 全 8 枚 拡大写真

ホンダから発売された『ヴェゼル』は、SUVのタフさと、クーペの艶やかさを併せ持つエクステリアデザインだという。

本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室1スタジオ主任研究員の小林正樹さんは、ヴェゼルのサイドのキャラクターラインについて、「最近は線でデザインするクルマが多く、トレンドのようになっているが、ヴェゼルの場合は、線でデザインすることは目的ではなかった」という。

ヴェゼルのキャラクターラインの目的は、「SUVの強さや堅牢さ、タフさと、クーペの艶やかさを、何かしら新しいキャラクターラインを入れることで、ぶつかりあうところを作ろうということだった」と述べる。

通常はサイドウインドウから上のキャビンと、下のボディとではキャラクターラインは別の場合がほとんどだ。しかし、ヴェゼルは、フロントドアからCピラーへ上昇しながら抜けていくラインを採用した。その理由は、「ノーズから、サイドウインドウの上に行くラインでクーペの流麗さを表現し、サイドウインドウより下半分で、力強い感じのSUVと、表現が分かれているが、このキャラクターラインがCピラーあたりで下半分のSUVの表現から、上半分のクーペの表現に交わっていくことで、融合もさせているのだ」と話す。

さらにこのキャラクターラインの効果が大きいのは、3ドア(つまりは2ドアクーペ)に見せていることだと小林さん。「ドアハンドルをCピラーに隠す手法は特別新しいことではない。そこからさらに一歩か二歩踏み出すには、もっと3ドアに見せるにはどうしたらいいのかを考え、その効果を狙わなければいけない。そこでこのキャラクターラインを採用することでリアドアカットなどの存在を消しているのだ」と説明。

また、3ドアに見せるために、「ルーフのピークをセンターピラーの頂上から少し前にすることで、ドライバーズカーに見せ、かつ、リアドアのウインドウにサッシュを立てず、5ドアにありがちなCピラーの前にあるウインドウもあえて設置せずに、そこはドアハンドルとしてデザインした。これらの工夫により、さらに3ドアに見えるようになったと思う」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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