トヨタ自動車は1月20日、新型『ヴォクシー』『ノア』を発売した。先代に続きチーフエンジニアを務める水澗英紀氏は「同じ車をうまくセグメントして、結果的に幅広いお客様に受け入れられた成功事例。それをやめるという考えは全くなかった」と語る。
水澗氏は「初代ヴォクシー/ノアが出たのが2001年で、これを境に5ナンバークラスのミニバンの販売台数が急激に増えているところをみると成功したといっていいと思う」と指摘。
さらに「その後に出たのが『アルファード』『ヴェルファイア』、『ポルテ』『スペイド』で、これらもやはりセグメントがうまくいった好事例。そういう意味でいうと、現時点でそれ(造りわけ)をやめるという考えは全くなかった」と述べた。
新型での造りわけについて水澗氏は「意匠など(ヴォクシーとノアで)変化をつけている部分は、実はこれまでとあまり変わっていない」としながらも、「ヴォクシーは、先代が少し優しいイメージがあったので、本来のヴォクシーが持っているクールで格好良い、しかもちょっと悪っぽい格好良さというのをもっと徹底的にやった」と説明。
その一方で「逆にこれまでのノアは少しママ寄りというか、やさしい方向にイメージが行き過ぎていた。女性的とか親しみやすいという部分は悪くはないがお客様を少し絞り気味だった。今回は競合車も含めてこのクラスのど真ん中にいく商品ということで、もう一度このクラスで最高の堂々感ある良質な車にしようというところを狙ってやってきた」という。
具体的には「アンダーまでつながった大きなグリル構成。このクラスの中ではなかった存在感を放つグリルだと思っている。やはりミニバンは顔が重要、狙ったのは正統派」としている。