【オートモーティブワールド14】ソーラーカーやエコラン競技用の駆動システムを展示したミツバ

エコカー EV
同社のブラシレスDCサーボモータや駆動システムを活用してつくられたEVレーシングカート
同社のブラシレスDCサーボモータや駆動システムを活用してつくられたEVレーシングカート 全 6 枚 拡大写真

車載電装品やソーラーカー・EV関連部品などを開発しているミツバは、「オートモーティブワールド2014」において、EVレーシングカートやモータ製作キットなどを展示していた。

このEVレーシングカートは、駆動系に同社の製品を利用したものだ。もともとサーボモータ・ドライブコントローラは、駆動時にある周波数になると「キーン」という耳につく音が発生する。その高周波音が許される環境で使えるようなアプリケーションの1つとして、レーシングカートの試作機をEV化したのが開発の始まりだという。

このほか同社では、ソーラーカー・エコランレース用駆動モータ・コントローラの開発も行っている。たとえば「Bridgestone World Solar Challenge」に出場している東海大学(木村研究室)のソーラーカー「Tokai Challenger」に、ブラシレスDCダイレクトドライブモータを提供。本大会は、ソーラーカーでオーストラリア大陸の北部から南部までの3000kmを縦断する過酷なレースだ。距離でいうと北海道~沖縄より長いコースになるが、東海大学は過去に2度ほど優勝した実績を持つ。

2013年型のTokai Challengerでは、ミツバのブラシレスDCダイレクトドライブモータに、鉄製アモルファス・コア、ケイ素鋼板バックヨーク、セラミック・ボールベアリングなどを組み合わせ、98%の超高効率モータが開発されたそうだ。昨年の大会では、東海大学は2位の成績をおさめた。

また入門用のエコラン競技「World Econo Move Minikart 2014」(2014年5月4日と5日に開催予定)で規定されているブラシレスDCモータとインバータキット(コントローラ)も、CQ出版社のトランジスタ技術と共同で提供している。こちらのレースは「World Econo Move」の合間に行われ、全長1.1kmのショートコースを使用して、30分間の制限時間で周回数を競うものだ。

このモータキットはコイルを手巻きでつくる。巻き線数や電流・電圧の制御方法などのノウハウが必要だ。メカトロ二クスを勉強するための格好の材料にもなりそうだ。

《井上 猛雄》

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