高校生宇宙ロボコン 国際宇宙ステーションで開催

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学生が製作したロボット制御プログラムの成果を、国際宇宙ステーションで宇宙飛行士立会いのもと競いあった。
学生が製作したロボット制御プログラムの成果を、国際宇宙ステーションで宇宙飛行士立会いのもと競いあった。 全 2 枚 拡大写真

2014年1月17日、NASA、ESA支援による学生ロボットコンテスト「ゼロ・ロボティクス スフィア チャレンジ」決勝が国際宇宙ステーションで開催され、高校生が微小重力環境でロボットを制御するプログラムを競い合った。

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ESA 欧州宇宙機関は欧州からの決勝進出チームの優勝者はイタリア・スペイン・フランス合同チーム「C.O.F.F.E.E. 」と発表した。

今回5回目となるゼロ・ロボティクスでは、球形のロボットを制御するプログラムを高校生が作成し、国際宇宙ステーション上の自律型球形ロボット「スフィア(Spheres:Synchronised Position Hold, Engage, Reorient, Experimental Satellites)」に送る。ロボットは国際宇宙ステーション内で決められたポイントを周回、ゴールに到達する課題達成度を競うコンテストとなっている。バレーボール大の「スフィア」は、マサチューセッツ工科大学の研究者が開発した実験用の小型衛星の一種で、複数の機体が姿勢や位置を同期させて宇宙ステーション内を移動できる。12か所から二酸化炭素を噴射する推進装置を備えており、微小重力環境を移動できる。映画「スター・ウォーズ」に登場する自律型ロボット「ドロイド」にヒントを得たという。

ゼロ・ロボティクス参加チームは、2013年9月のエントリーから5か月足らずの間に地上で2Dや3Dシミュレーションなど3段階の予選を行った。欧州とアメリカに分かれて予選を行った後、欧州から6チーム、アメリカから9チームが国際宇宙ステーションで行われる決勝に参加した。ISSでは、リック・マストラキオ宇宙飛行士、オレッグ・コトフ宇宙飛行士が決勝トーナメントの立ち会いを担当し、4時間にわたる決勝の模様をNASA TVでライブ配信した。決勝の模様は、zerorobotics.orgのサイトから録画を視聴できる。

欧州では、スフィア制御プログラムを「地球に彗星が衝突する危険が迫った場合、彗星に接近してその軌道を変更する回避策を取るための基礎技術」というストーリーの元で開発した。欧州優勝チームのトマソさんは、「シミュレーションとステーションでの実際の競技の間には大きな違いがありました。まったく予定したとおりにはいきませんでした」とコメントしている。

《秋山 文野》

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