JR東日本、東北BRTに電気バスと観光バス導入

鉄道 企業動向
気仙沼線BRTに導入される電気バスのイメージ。本吉~気仙沼間で運行する。
気仙沼線BRTに導入される電気バスのイメージ。本吉~気仙沼間で運行する。 全 6 枚 拡大写真

JR東日本の盛岡支社と仙台支社は2月21日、東北地区のBRT路線に電気バスと観光バスを導入すると発表した。電気バスは気仙沼線BRTの一部区間で運行し、観光型バスは気仙沼線BRTと大船渡線BRTの全線で運行する。

電気バスは国土交通省の「地域交通グリーン化事業」の支援を受け、気仙沼線BRTに1両導入する。いすゞ中型路線バス「エルガミオ」をベースとし、定員は49人。充電式リチウムイオン電池(バッテリー容量:65.12kWh)を搭載し、電気によりモーターを回転させて走行する。

また、屋根上には太陽光パネルを設置し、車内照明やUSB充電用に使用。災害時には100V電源の供給が可能なコンセントも装備する。車内には車上モニターを設置して、電気バスの仕組みの紹介と走行状態を表示する。

運行区間は気仙沼線BRTの本吉~気仙沼間21.5km。20kmを超えて電気で運行する定期路線バスは少なく、両支社は「営業運転を行いながら、将来の導入の可能性に向けて、様々な技術的課題の検証を行います」としている。

観光バスはBRTの暫定運行開始時に導入した中古車両を活用し、各線に1両ずつ導入する。車内には窓向きの座席やボックス席を設置。運転席のカメラで撮影した映像を車内のモニターで表示する。

気仙沼線BRT向け車両は「おでかけ『旅』」と題し、車体デザインは「山々の緑色を基調に、沿線で目に入る色に素材(魚や植物などの図柄)を組み入れパッチワーク柄」にする。車内の床は「緑を基調に芝生が広がる広場や公園」をイメージしたデザインとし、木材で格子に組んだ植物用の棚「パーゴラ」を模した座席を配置する。

大船渡線BRT向け車両は「三陸の『海』」がテーマ。車体は三陸の海イメージした濃い青色をベースに白波を想像させる白を加え、海沿いの岩や鳥、魚をモチーフに取り入れる。車内のベースカラーも青で、海をイメージさせる岩や船、鳥や魚のデザインを取り入れた座席を配置する。

電気・観光バスともに運行開始日と運行ダイヤは後日案内されるが、電気バスは2月28日に納車され、3月上旬から走行試験と試運転を行う予定だ。

《草町義和》

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