【日産ミニバン3兄弟への10の質問】Q.2 走りの評価高いエルグランド、モデルチェンジでどう変わった?

自動車 ニューモデル 新型車
日産・エルグランド
日産・エルグランド 全 16 枚 拡大写真

日産は2013年12月にベストセラーミニバン『セレナ』を、2014年1月には『エルグランド』をマイナーチェンジした。さらに2月13日のスーパーハイト(モアスペース)軽自動車『デイズ ルークス』発表で、出揃った「日産ミニバン3兄弟」。

デザインの刷新だけでなく、安全機能を充実させたセレナ、居住性の向上をはかったエルグランド。そして活況を呈するスーパーハイト市場に名乗りを上げた新型デイズ ルークスの戦略。日産ならではのミニバンにはどのような特性と魅力があるのか。各車のプランナー、デザイナーに「10の質問」を行った。

Q.2 走りの評価が高いエルグランドはモデルチェンジでどう変わったのか?
A.2 走りは継承しつつ、本物の高級車としての“格”を提供している

現行モデルにチェンジした際に、思い切った低床化やFFへの変更などを行い、走りの評価がさらに上がった『エルグランド』。しかし本当のこだわりは、目に見えない部分にあるのだという。

日本商品企画部の富岡保リージョナルプロダクトマネージャーは、「初代からずっと、常にお客様に“格”を提供していくことが、エルグランドのコンセプトのひとつです。今回特に注力した“格”とは、今までになかった“ミニバンで唯一、本物の高級車である”ということです」と語る。

その“本物の高級車”たる要素とは何なのか。それは、走っている時に高級でなければいけないということだった。停まっている時に広くて快適なのは、どんなミニバンでもやろうと思えばできる。しかし、走り出した瞬間にそれが本当の快適性なのか、見た目だけのものなのかがわかってしまう。「しかもエルグランドのお客様は、日本の中でも長距離を走ったり、長時間のドライブをするお客様が多く、年間走行距離も多いというデータがあります。ですので、とくに走行時の快適性が重要なのです」と日本商品企画室の島村盛幸氏。

そのため、エルグランドの燃料タンクは薄く平たくすることで省スペースと大容量を両立させている。これは、なるべく給油回数が少なく済むようにと配慮したためだ。また、外観と名称は変わるが北米と中国でも販売しているため、やはり長距離での走行性、快適性はマストと考えられている。

島村氏は「今回、現行モデルの走りは“本物の高級車”にふさわしいと高い評価をいただいているため、マイナーチェンジでもそれは踏襲しています。好評の理由としてはとくに、サスペンション構造のこだわりがあると思います。エルグランドのリヤサスペンションは、マルチリンクサスという複雑な構造のものなのですが、FR系やラグジュアリー系、SUVに使われるもので、ライバル車は使っていません。ですので、エルグランドは車線変更の時にスッとブレない挙動が得られますし、カーブでの安定性も高いのです」。

また、4輪のショックアブソーバーの中にリバウンドスプリングを入れて、路面からの入力に対して細かな対応ができるようになっているなど、高級車に負けないメカニズムが盛り込まれている。見えないところにもしっかり手をかける。それがエルグランドの走りの“格”を上げている所以だろう。

《まるも亜希子》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  3. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  4. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  5. <新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
  6. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  7. 中国製部品の急成長で2025年以降日本製の車載半導体は使われなくなる…名古屋大学 山本真義 教授[インタビュー]
  8. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  9. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  10. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
ランキングをもっと見る