ジャパン・マリンユナイテッドは、東京LNGタンカー、商船三井、日本郵船から大型LNG船を2隻受注した。
今回受注した船は、船体をジャパン・マリンユナイテッドの津事業所、タンク部分をIHIの愛知工場でそれぞれ建造する予定。船は2隻とも2017年に竣工する予定で、竣工後は米国コーブポイントプロジェクトからのLNG輸送に投入される予定。
新造するLNG船は、増設される新パナマ運河を通峡可能な汎用性の高い船型で、国産技術であるジャパン・マリンユナイテッドの自立角形タンク方式(SPB方式)を採用する。SPB方式は、IHIとジャパン・マリンユナイテッドが開発したもので、スロッシングが発生しないため、任意の液量を積み付けることが可能。LNG船だけではなく、LNGを貯蔵するFSOやFPSOへの採用が多数検討されている。
また、タンク形状の自由度が高く、船体形状に合わせたタンクを設計することで、高い推進性能を確保しながら低燃費性能を実現する。
米国沿岸における環境規制に対応するため低硫黄油も使用可能な三元燃料ディーゼル機関「TFDE」(トリ・フューエル・ディーゼル・エレクトリック)電気推進方式の採用と、ボイルオフ率を世界最小にするタンク防熱仕様の採用によって、低燃費性能と大幅な環境負荷の低減を実現する。
ジャパン・マリンユナイテッドは今後も、高性能なLNG船の建造に積極的に取り組み、日本のLNG輸送に貢献するとしている。