【三菱 eKスペース 発売】eKワゴン以上の走りを目標に開発

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三菱・eKスペースカスタム
三菱・eKスペースカスタム 全 8 枚 拡大写真

三菱『eKスペース』は、『eKワゴン』と同じパワートレインを使っているが、走行フィールには若干の手が加えられた。

eKスペースのNAエンジンは、eKワゴンに2種類あるうちの燃費重視ではない標準エンジンと同じものが搭載されている。NMKV開発グループ設計チームエンジニアリングマネージャーの清水圭一さんによると、「eKスペースはeKワゴンより車重が重くなり、ボディ形状がスーパーハイトワゴンなので空気抵抗も増えるので、そういったことを踏まえたセッティングに変更している」と話す。

エンジン自体のトルクカーブ(カタログなどに表示される性能曲線)は全く同一だと清水さん。しかしこのトルクカーブはアクセル全開時での曲線であり、「60%から80%程度のアクセル開度ではeKワゴンと若干違っており、アクセルを踏んだ時の加速フィーリングが良くなっている」という。

具体的には、「エンジン性能を微妙に変えるために、点火プラグに火花を飛ばす時の点火時期を変更している。また、可変バルブタイミング(MIVEC)のチューニングを行うことで、全体としてのアクセルを踏んだ時のトルク感を上げた」と述べる。

さらに、CVTのセッティングも変更することで、「(eKワゴンと)同じようにアクセルを踏んだ時でも、より加速が良くなると感じてもらえるようにした」という。

清水さんは、「車重が重く、空気抵抗も大きくなっても、ユーザーがストレス感なく走ってもらえるようなセッティングにするためには、eKワゴンと同じセッティングでは不利だと考え、様々な細かい手を加えた。その結果、eKワゴン以上の走りを実現できたと思う」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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