JAXA、ヤクルトとISSを利用した共同研究を4月から実施

宇宙 科学
国際宇宙ステーション(出典:JAXA)
国際宇宙ステーション(出典:JAXA) 全 2 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、ヤクルト本社と国際宇宙ステーション(ISS)を利用した共同研究を、4月から開始することで合意した。

共同研究は、ISSに長期滞在する宇宙飛行士を対象に、プロバイオティクス(ラクトバチルス カゼイ シロタ株)を継続摂取して、免疫機能や腸内環境に及ぼす効果を科学的に検証することを目標とする。プロバイオティクスの効果の宇宙環境で、どのように変化するかの研究につなげることを目指す。

ヤクルトがこれまでに培ってきた独自の腸内細菌研究ノウハウと、JAXAの宇宙医学生物学の知見、宇宙での実験技術を組み合わせた共同研究を行うことで、宇宙飛行士のパフォーマンスを最大限に発揮させるだけでなく、地上での応用も期待される「究極の予防医学」ともいわれる宇宙医学の発展に貢献していく。

共同研究の名称は、「閉鎖微小重力環境下におけるプロバイオティクスの継続摂取による免疫機能及び腸内環境に及ぼす影響の検討」で、今年4月から2020年まで実施する予定。

共同研究では、宇宙空間でプロバイオティクスを継続摂取し、免疫機能と腸内環境に及ぼす効果を科学的に検証するとともに、生菌(乳酸菌ラクトバチルス カゼイ シロタ株)の搭載性評価とその技術的知見を獲得する。

ヤクルトは、2012年2月、JAXAが国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟の利用促進を目的に設立した「きぼう利用フォーラム」に参加し、「腸内環境改善研究会」を発足させた。研究会では、地球上で実証されている乳酸菌を摂取して腸内環境の改善や、免疫力の回復・維持について、宇宙での検証を目指して議論し、その過程で、共同研究をJAXAに打診した。

宇宙飛行士を対象とした医学研究や、生物全体を対象としたライフサイエンスの研究などを行ってきたJAXAは、ヤクルトと、宇宙空間におけるプロバイオティクス分野でのヒトを対象とした共同研究を世界に先がけて開始することで合意、共同研究が実現することになった。

《レスポンス編集部》

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