京都の景勝地、保津峡沿いを走る「嵯峨野トロッコ列車」の2013年4月からの利用者数が3月19日、100万人を突破し、トロッコ嵯峨駅(京都市右京区)で記念のセレモニーが行われた。列車を運行する嵯峨野観光鉄道が発表した。年間利用者100万人突破は今回が初めて。
トロッコ列車は山陰本線の旧線を使用し、トロッコ嵯峨~トロッコ亀岡(亀岡市)間の約9km(設定上の営業距離は7.3km)を走る観光鉄道として1991年4月に運行を開始。これまで最も利用者が多かったのは2007年度の95万8000人だった。昨年9月には台風による倒木や土砂流入などの被害が発生し3日間運休となったが、災害を乗り越えて過去最多の利用者数を記録した。
セレモニーでは、乗客の中から選ばれた代表に嵯峨野観光鉄道社長から記念品が贈られたほか、乗客による記念ヘッドマークの取り付けも行った。また、セレモニー列車の乗客全員に記念品として、トロッコ列車を牽引するディーゼル機関車DE10形1104号機がデザインされた「ご利用者数100万人達成記念タンブラー」が贈られたほか、同日の乗客全員に記念乗車証明書が配布された。トロッコ嵯峨駅では、記念の懐中時計(3000円、100個限定)も発売した。
同社は発表で、今回の利用者100万人突破について「昨年発生した台風18号による被害の復興に取り組んできた嵯峨嵐山、亀岡地域に向け皆様からいただいた応援の賜物であり、また、地元の方々に支えていただいてきたおかげであると深く感謝しております」と述べている。