ボーイング、中部国際空港に787型機の部品を保管する「ドリームリフター・オペレーションズ・センター」を本格稼働

航空 企業動向

ボーイングは、中部国際空港に建設した787型機の部位保管庫「ドリームリフター・オペレーションズ・センター(DOC)」を本稼動すると発表した。

DOCは、米国シアトルとチャールストンにも設置しているが、米国以外では中部空港が初となる。

中部空港のDOCは、日本のパートナー企業である三菱重工業、川崎重工業、富士重工業の各社が、中部地区で製造する787型機の部位を一時保管する目的で建設したもので、2013年に2月に完成し、その後テストを繰り返し、今回、本稼動開始を決定したもの。

787型機の部位はこれまで、重工各社が、787型機部位輸送専用機「ドリームリフター」の飛来スケジュールに合わせ、海路で中部空港に搬入、機体の最終組立地であるシアトルやチャールストンのボーイング施設に輸送していた。しかし、天候不順など、中部空港へのオンタイムでの搬入が困難な事態も想定されることから、より安定した輸送システムの確立が必要と判断、この一環としてこのDOCを設置した。

今回、DOCの本格的な運用開始で、各部位はドリームリフターの運航スケジュールに合わせることなく事前に中部空港に搬入することが可能となる。天候などを考慮する必要のない、効率の高い輸送システムが実現するとしている。

787型機は、機体構造の35%を日本企業が担当している。日本の重工各社が中部地区で製造しているのも主翼、前胴部、中央翼と機体構造にとって重要な部位を占める。日本からの安定した輸送システムの完成は、これまでに60社以上から1031機を受注し、908機の受注残を抱える787型機プログラムにとって、月産12機、さらには14機へと増産する計画に向けて大きく前進することになる。

ボーイングが日本から調達する製品とサービスは、2014年から2018年までに320億ドル以上を見込んでいる。

《レスポンス編集部》

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