【日産 ティアナ 新型発売】柔らかくて体型にぴったりとあうシート

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日産・ティアナ
日産・ティアナ 全 8 枚 拡大写真

日産『ティアナ』は、“スパイナル機能付きシート”という、長時間乗っても疲れにくいシートを採用。これまでも、内装には力を入れてきた同車だが、新型では長時間の快適性によりこだわった結果の採用であった。

「2代目ティアナでは、長時間乗ったときの疲れやすさの指摘があった」と話すのは、日産NissanPV第二製品開発本部NissanPV第二製品開発部シート計画・設計グループアシスタントマネージャーの山口和己さん。開発者の目からも、2代目ティアナのシートで欠けているのは、長時間の快適性だったと振り返る。

もうひとつ2代目ティアナの反省として、シートの柔らかさがあった。「柔らかさは2代目ティアナで追及したところだったが、柔らかいがゆえに、しっかりしないシートだと捉えるユーザーもいた」と山口さん。

しかし、この柔らかさはティアナのウリでもあることから、2代目同様、新型も「三層の構造で、一番基礎となる部分には硬めのウレタンパッドを入れており、その上にものすごく柔らかいスラブウレタンを採用している」と話す。そのうえで、「表層では、ユーザーが座り込む瞬間や触ったときに、あ、この柔らかくていいねという、家具でいうソファのようなイメージをまず持たせ、そして、座ると最初は柔らかいが、体型にぴったりあうシートを目指した。それが結果的に横から見たときの中折れ形状のスパイナルサポート機能付きシートの採用につながった」と話す。

また、人間の疲れについても研究がなされた。山口さんは、「ドライビングポジションをずっと保持し続けるためには、筋肉を使って姿勢を保持する。例えば、横Gがかかった際に、もとの位置に留まろうと、背筋などの色々な筋肉でこらえるイメージだ」と説明。

そこで、「一度座った位置にどれだけ楽をして居続けられるかがポイントだ」とし、「例えば横Gがかかったときに体がぶれやすいのは良くない。また、普通に座っているが、だんだん尻が前にずれしてしまうことも疲れる原因のひとつなので、出来るだけこういったことが起きないことを目指して開発した」(山口さん)。

その結果、「今回のティアナはかなりうまくいったのではないかと思っている」と完成度に自信を見せた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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