宇宙開発の未来を語るトークイベント…宇宙旅行の実現可能性は?

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宇宙開発の未来を語るトークイベント…宇宙旅行の実現可能性は?
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3月24日、今夏より開催される「宇宙博2014」の発表会が開催された。登壇したのは「宇宙博2014」総合監修を務めるJAXA名誉教授 的川泰宣氏、JAXA宇宙飛行士の星出彰彦氏。そして公式サポーターに就任が決定した爆笑問題のふたりだ。

同発表会では、“爆笑問題の宇宙教室”と題し、宇宙に関する素朴な疑問を宇宙の専門家や宇宙飛行士に答えてもらうというトークイベントが催された。

◆JAXA教授と宇宙飛行士が素朴な質問に回答 「果てはあるとしても 宇宙に中心はない」

質問1 火星探査車、キュリオシティは何をやっているの?

的川:我々もよく使う“火星人”という言葉に表れるように、生命との関係で火星が注目されてきた。生命体が昔存在したような環境があったのではないか、またこれから存在できるようになる環境なのではという可能性が検討されている。そごで火星探査車をおくりこみ、23カ月(火星上での一年間)の探査によって「生命をはぐくむのに適した環境であるか、かつて生命が存在していた痕跡があるか」を調べている。具体的には、キュリオシティが備えているドリルとスコップによって、火星の岩石内部から試料を採取し、分析している。

質問2 ISS(国際宇宙ステーション)のくらしはどうなの? 1年生活することに不安はない?

星出:行ってみると本当に日常生活。朝起きて、ごはんをたべて、お風呂にはいって、トイレをして、寝て(という生活)。とはいえ、朝と夜が地上でいう24時間のあいだに16回ある。だからISS内の時計の表示をたよりに生活している。(食事については)宇宙食はいま数百種類もあって、日本食ももちろんある。おいしくて、大変ありがたい。

質問3 宇宙に果てはあるのか? 宇宙の果てを考える際、中心はどこと定義するのか?

的川:最近もあらたに重力波のデータがみつかったように、我々も遠くをみようと計画しているところ。そのために、次世代光学赤外線望遠鏡(「TMT」)プロジェクトがスタートした。また宇宙に中心はあるのか、という問いだが中心と言えるものはなく、空間自体がひろがっているイメージ。

質問4 宇宙人はいるの?

的川氏:宇宙人なんて話は、むかしは笑いごとだったが、いまや科学者が真剣に議論するようになった。

星出氏:宇宙人にはまだ出逢えていないだけで、いるんじゃないかな、と思う。UFOはまだみたことがないけれど。太陽系の外にも2000億近くの星があるため、この中に地球に似たような星もあるはず。

◆宇宙旅客機の未来は 米民間企業の取組みに期待示す

爆笑問題:いまではTV中継といえば日本のどこかか、せいぜい海外だけど、いつかTVタレントが宇宙から中継するような時代はくる?

的川氏:来るでしょうね。今アメリカでは民間の企業ががんばっていて、職業宇宙飛行士以外の人たちが、宇宙にいく日もそう遠くない。飛行機の乗客のように、基本的な危機対処措置さえ理解していれば、他はまったく訓練せずに旅行できる時代がくるのでは。米国のシエラ・ネバダ社が有人宇宙船の打ち上げ計画をしており、期待がかかっている。

《北原 梨津子》

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