電気自動車普及協会は、“超小型モビリティデザインコンテスト”の報告会を3月31日、情報学環・福武ホールにて開催した。
電気自動車普及協議会代表幹事の田嶋伸博氏は、このコンテストの開催のきっかけについて、「国交省が超小型モビリティのガイドラインを発表し、電気自動車が最もふさわしいと考えた。そこで、協会として、既存の自動車メーカーや、大手の部品メーカーからは出ない、常識を超えた何か面白いアイディア、デザインを、これから世の中に出てくる国内外の学生に、提案してもらおうと始めた」と述べる。
募集要項は、国内外18歳以上の学生で原則2名以上のチーム制。1次審査に合格したチームは、主催者無償貸与の3次元デザインソフト(コンテスト協賛のダッソー・システムズ社製CATIA V6)にて、3次元デザインを行う。また、応募者はSNS(同3DSWYM)を使用して、主催者、応募者相互及びオブザーバーとの情報交換を行い、その活用実態についても審査対象とした。
審査対象は、SNS活用のほか、コンセプトの明快さとして、「EV超小型モビリティと、社会や街、地域の人々、文化等とのかかわりも含めた環境で、デザインを明確にイメージし表現したもの」(田嶋氏)。また、国内外で未発表のオリジナルであること、アイディアが将来実現でき、説得力があるものが要求された。
審査委員長は奥山清行氏が務め、審査員は建築家の安藤忠雄氏など5名で構成。
審査結果は以下の通り。なお、授賞式は2013年11月24日、東京モーターショー会場(東京ビックサイト)にて行われた。
・グランプリ:九州大学 チーム名KID CIRMO
・優秀賞 :千葉大学 チーム名PDL ICON
・優秀賞 :モラトゥワ大学(スリランカ) チーム名Team Mora Ladybird
・優秀賞 :天王寺学館高等学校 チーム名TgMg ATTRACT
・優秀賞 :首都大学東京 チーム名VOLTAGE 2Way Ev
報告会において、九州大学KIDチームと、千葉大学PDLチームの作品を3Dプリンター(コンテスト協賛社のストラタシス社製)にてモデルを作成。授与された。
2014年度の活動予定について田嶋氏は、「東京モーターショー開催期間中に表彰式を行うことで、多くの来場が見込め、また、応募者にとっても良い舞台となること。そして、期間を長くすることで、作品の熟成や、参加者の教育、研修につながることを目的とし、1年おきの開催とした」と述べる。
そこで、2014年はその準備期間として、小中高校生と大学生をターゲットとしたワークショップを年3数回(予定)開催し、コンテストそのものの認知度向上を狙うこととなった。