ザインエレクトロニクス(ザイン)は31日、パナソニックに、ザイン独自の液晶ドライバ用の高速インターフェースであるeDriCon技術をパナソニックセミコンダクター事業部(パナソニック)にライセンス供与すると発表した。
今回のライセンス供与を通じて、パナソニックのドライバIC技術とザインの表示制御用LSI(TCON: Timing Controller)技術が合体することによって、今後、車載機器でフルHDの高解像度化に対応することが可能になる。
パナソニックは、従来から車載用液晶ドライバIC市場に強みがある。一方、ザインは4Kテレビのデファクト標準(事実上の世界標準)となったV-by-One HSと呼ばれる高速インターフェース技術を提供するなど同分野に実績があり、車載TCON製品を開発している。
今回、ザインがライセンス供与するeDriCon技術は、ザインのV-by-One技術を応用した1.2Gbpsの高速伝送が可能なドライバインターフェース技術。TCONから、液晶ドライバICへ画像データを伝送する信号線に、クロック(画像データの表示タイミングを合わせる信号)を重畳させて伝送することが可能で、ケーブル本数を抜本的に削減することが可能となり、コスト削減および配線スペースを削減できる。したがって、パナソニックの液晶ドライバICにeDriCon技術を搭載することにより、カーナビゲーションシステムや車載テレビの高解像度化を実現することが可能だという。
なお、「eDriCon」および「V-by-One」はザインの登録商標で、ザインはeDriConについて従来からライセンス提供可能であると公表していた。