JR東海、2014年度の設備投資計画を発表…「リニア体験乗車」実施へ

鉄道 企業動向
中央新幹線の一部となる山梨リニア実験線のL0系車両。実験線の設備と車両を使った「超電導リニア体験乗車」を本年度中に実施する。
中央新幹線の一部となる山梨リニア実験線のL0系車両。実験線の設備と車両を使った「超電導リニア体験乗車」を本年度中に実施する。 全 2 枚 拡大写真

JR東海はこのほど、本年度の重点施策と関連設備投資の概要を発表した。東海道新幹線の開業50周年を記念した企画や、山梨リニア実験線での体験乗車などを実施する。

設備投資額は連結3260億円、単体3010億円で、このうち安全関連の投資は1880億円を見込む。東海道新幹線で大規模改修工事を引き続き進めるほか、新幹線の脱線・逸脱防止対策の推進や在来線高架橋の耐震化、浜松・名古屋工場の建替・耐震補強工事なども推進する。

東海道新幹線では、今年3月に実施した「のぞみ10本ダイヤ」により需要にあわせた弾力的な列車設定に取り組む。また、新たに整備した新大阪駅引上線や27番線ホームを有効に活用し、異常時におけるダイヤの安定性の向上を目指す。N700Aの投入やN700系の改造工事も引き続き推進。2015年春の実施を予定している最高速度の引き上げ(270km/h→285km/h)に向けた準備も進める。東京駅と名古屋駅では、新型可動柵の設置工事を引き続き進め、京都駅でも設置工事に着手する。

在来線では、武豊線の電化工事完成(2015年春)に向けて電車を新製投入する。気動車も新製投入し、本年度に高山本線と太多線、2015年度に紀勢本線と参宮線に順次投入する。

中央新幹線は、東京都~名古屋市間で環境影響評価書の公告と工事実施計画の認可申請を本年度中に実施する予定。中央新幹線の一部となる山梨リニア実験線では、営業線仕様の車両と設備により最長12両編成での長距離走行試験を実施するとともに、営業運転に対応した保守体系の確立に向け、確認試験を実施する。さらに「超電導リニア体験乗車」の準備を進め、本年度内に実施する。

営業施策では観光キャンペーンを各種実施。また、東海道新幹線が今年の10月1日に開業50周年を迎えることから記念商品の販売などを実施するほか、「東海道新幹線開業50周年記念高速鉄道国際会議(仮称)」を開催する。関連事業では、名古屋駅の隣接地で建設中の高層ビル「JRゲートタワー」の工事を推進する。

《草町義和》

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