【ダイハツ タント & 日産 DAYZ ルークス 300km 試乗】販売ランキング王者 vs 最新モデル、装備とスペックを比較

自動車 ニューモデル 新型車
ダイハツ タント カスタム RS
ダイハツ タント カスタム RS "SA"(左)と日産 DAYZ ルークスハイウェイスター ターボ 全 19 枚 拡大写真
◆ジャンルを切り拓いた元祖「タント」とニューフェイス「DAYZ ルークス」

閉塞感に満ちた日本の自動車マーケットの中で、今、最も活気に満ちているのが軽自動車マーケットだ。少し前まではダイハツとスズキという2大メーカーがマーケットを独占していたが、2012年あたりから雰囲気が変わってきた。

まずはホンダが『N-BOX』を皮切りに「Nシリーズ」を投入して存在感を示すと、続いて日産&三菱もMNKVという合弁会社を設立して、合作で新型の軽自動車シリーズを世に送り出す。その結果、ダイハツとスズキだけでなく、ホンダや日産、三菱の軽自動車の新型車が揃う、賑やかな状況になっているのだ。各社がしのぎを削る競争で、軽自動車のクオリティは大幅に引き上げられた。

その中で、特に注目したいのは「モアスペース」あるいは「スーパーハイト」と呼ばれるジャンルだ。子育てファミリーをターゲットに、クルマの背をめいっぱい高くして得た広い室内空間と、とことん磨き抜いた使い勝手をセールスポイントとする。2003年にダイハツの初代『タント』が切り拓き、スズキの『スペーシア』(旧『パレット』)が続いて、新マーケットとして定着。近年になってホンダのN-BOX、そして最後発で日産『DAYZ ルークス』/三菱『eKスペース』が相次いで登場し、競争は激しさを増している。

そこで、モアスペース軽の元祖とも呼べるダイハツのタントと、ニューフェイスの日産 DAYZ ルークスの2台を、一気に300kmを走破するツーリングに持ち出した。街乗りだけでなく、高速走行から峠道まで走って比較してみようというわけだ。

借り出したのはタントが「カスタム RS “SA”」とDAYZ ルークスは「ハイウェイスター ターボ」。どちらもターボエンジンを搭載し、シリーズ中のトップグレードに相当するモデルだ。動力性能だけでなく、煌びやかな装飾と充実した装備も持ち味のグレードでもある。軽自動車といえども、モアスペース軽はファーストカーとしての需要も多く、比較的高価格帯の仕様も人気が高い。また、子育てファミリーということは、ママだけでなく、パパも当然のごとくクルマのハンドルを握るであろう。そんなパパが乗っていても違和感のないルックスと走りを与えられたモデルなのだ。


◆4カ月連続の販売ランキング1位…タント

まず実際に乗ってみる前に、両車のアウトラインを詳しく見ていこう。タントについては、3代目の登場からおよそ半年が経ち、街中でも見かける機会が増えてきた。2代目から受け継いだ助手席側のBピラーレス「ミラクルオープンドア」に加えて、助手席380mm・後部座席240mmのロングスライド機構による優れた乗降性がウリ。多彩なポケッテリアや乗降グリップなど、従来モデルユーザーの声に耳を傾けた改良も随所になされている。

また、安全装備の充実ぶりも現行タントの見どころだ。プリクラッシュブレーキ(衝突警報/緊急ブレーキ/衝突回避/被害軽減)や誤発進抑制制御、そして横滑り防止装置のVSCや発進・加速時の駆動輪の滑りを抑制するTRCなどをセットにした「スマートアシスト」が約5万円高で設定できる。今回の試乗車もスマアシ搭載の「RS "SA" 」グレードとなっている。

ボディサイズは全高3395 × 全幅1475 × 全高 1750mm。パワートレーンはKF型660ccの3気筒ターボエンジン。スペックは47kW(64ps)/6400rpmと92Nm(9.4kgm)/3200rpmで、アイドリングストップ機構が備わるCVTが組み合わせられる。燃費は26.0km/リットルだ。なおタントは2013年12月から3月まで軽自動車販売ランキングで1位を獲得。3月に至っては3万を超える販売台数を記録し、2位以下を4000台以上引き離すほどの販売好調ぶりだ。


◆クラストップの室内長と後席乗員に配慮した快適機能群…DAYZ ルークス

一方のDAYZ ルークス。装備面では、助手席シートバックテーブルや後席260mmのロングスライド、日産お得意のアラウンドビューモニターはバックミラー内に装備されるなど、視界面での配慮が行き届いている。後部サイドウインドウにはロールサンシェードが備わり天井にリヤシーリングファン(送風機構)も搭載するなど、後部座席の乗員にも嬉しい配慮がなされる。

ボディサイズは全高3395 × 全幅1475 × 全高 1775mmとタントカスタムよりも25mm高い全高を活かして、室内高はタントを35mm上回る1400mm。室内長も2235mmと同じくタントよりも35mm長い。

室内空間の広さや装備面ではトピックの多いDAYZ ルークスだが、安全装備や燃費ではタントに若干差を付けられている。タントに装備されるスマートアシストに相当するプリクラッシュセーフティはなく、横滑り防止装置のVDCが装備される程度。エンジンは47kW(64ps)/6000rpm・98Nm(10.0kgm)/3000rpmとほぼ互角だが、燃費についてはターボモデルにアイドリングストップ機構が備わらずJC08モード燃費は22.2km/リットルにとどまる。

さて両車の価格だが、タントカスタム RS "SA"(2WD)がで167万6571円、DAYZ ルークス ハイウェイスターターボ(2WD)が178万4160円(いずれも消費税込)となっている。

スペック・装備面ではガチンコライバルとなるこの両車を郊外から高速道路、そしてワインディングロードに持ち出し、その実力を試してみたい。アイドルストップ機構の有無が実際の長距離ドライブでどれだけ燃費に響いてくるかも注目だ。

《鈴木ケンイチ》

この記事はいかがでしたか?

ピックアップ