首都高速、高架橋火災防止策は危険物管理の徹底

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首都高速、高架橋火災防止策は危険物管理の徹底
首都高速、高架橋火災防止策は危険物管理の徹底 全 3 枚 拡大写真

首都高速(菅原秀夫社長)は11日、渋谷区南平台町で発生した高速3号線高架橋火災についての再発防止策を公表した。火災の原因は、施工計画書にシンナー使用の記載がなかったことによる安全対策の不備とした。

3月20日に発生した火災は、4日間にわたって同線の通行止めを招く事態となった。この原因について首都高速は、塗装除去作業中に、照明器具の電球部分にシンナーが付着したことにより出火。足場シートに着火して燃え広がったと説明する。

塗装の塗替作業は、専用のはく離剤を使って古い塗装をはがしてから塗りなおす。この日は、はく離剤を使ってもうまく塗装がはがれなかった。そのため工事受注者が危険物であるシンナーを使って、残った塗装を布でふいていたという。

足下には200Wの白熱球を使った仮設照明があり、シンナーが直接その証明に付着した。引火性の強いシンナーは白熱球の高温で気化し、なんらかの原因で着火したとみられる。この仮設照明には、照明器具内部の電気火花を外部に漏らさない防爆性能がなかった。

さらに、防炎、難燃性がない足場シートを使っていたことが、火災を拡大させた。

そのため首都高速は、危険物や指定可燃物を用いた作業をする場合に、工事受注者に対して詳細な施工計画書の提出を求め、計画を変更する場合には、施行計画書の変更をして、施工手順の遵守することを、再度徹底する。

また、発火原因となる恐れのある物品の使用を避け、危険物などの保管方法についても、首都高速がチェックシートを用いて具体的に把握するように努める。火災予防知識や技術を持つ首都高速社員を現場に出向かせて、安全管理を徹底する。

首都高速3号の火災現場となった区間は、応急復旧により高架橋を補強し、現在は通行に支障はない。引き続き通行止めを行わずに恒久復旧を実施する工法を検討中だ。

《中島みなみ》

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