【スズキの四輪技術】2気筒ディーゼルエンジンを自社開発するねらい

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スズキは800cc 2気筒ディーゼルエンジンを自社開発する
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4月16日に開催されたスズキの四輪技術説明会では、800ccのディーゼルエンジンについての説明もされた。国内市場には投入されないとされているが、このエンジンの特徴や自社開発するねらいはどこにあるのだろうか。

説明会でパワートレイン系のプレゼンテーションを行ったのはスズキ常務役員 笠井公人氏だ。笠井氏は、ガソリンエンジンの熱効率を40%まで向上させるプランやエンジン開発を660ccから1400cc以下に集約する戦略を説明しつつ、主にインド市場をターゲットとした2気筒のディーゼルエンジンの開発について言及した。

エンジンの諸元は、直列2気筒DOHC、排気量793cc、ボアストローク77×85mmとのこと。スズキはインド市場においてはフィアットのライセンス生産でディーゼルエンジンを製造しているが、笠井氏によれば「2気筒の小型ディーゼルエンジンを自社で開発し、1年以内を目安にインド市場に投入したい」とのことだ。自社開発にこだわるのは、技術の蓄積を考えてのことだという。

自社エンジンを開発した場合、フィアットとの契約はどうするのかという質問には、「契約内容については答えられないが、2気筒793ccという排気量では搭載する車も異なるので、フィアットとはよい関係を維持できる」とする。搭載する車種は商用車に限らず、乗用車への搭載も考えているそうだ。2気筒ディーゼルでは振動など問題になりがちだが、これも乗用車として問題ないレベルに技術開発をしていく。

排気量が800ccということで、国内の軽自動車への搭載計画、あるいはインド以外の国についての計画についても聞いてみた。ディーゼルエンジンの場合、国内では排気ガス規制の問題もあり、いまのところは考えていないそうだ。海外市場については、ニーズや法規制の関係で、インド以外では東南アジアの新興国になるではないかとの認識を示した。

《中尾真二》

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