BASF、BMW i3のフロントシートバックレストやリアシートシェル部品の開発を支援

自動車 ビジネス 企業動向
BASF、電気自動車「BMW i3」の軽量部品の開発を全面サポート
BASF、電気自動車「BMW i3」の軽量部品の開発を全面サポート 全 4 枚 拡大写真

BASFは、BMWグループの電気自動車「i3」に採用されたフロントシートバックレストや、カーボンファイバーボディの主要補強部品、リアシートシェル部品の開発をサポートしたと発表した。

i3の運転席と助手席のバックレストは、車両内部の表面にポリアミドを使用した初の射出成形、未コーティング構造部品となっている。この軽量ハイブリッド部品は、重さ2kgで、BASFのグローバルシートコンピテンスチームのノウハウを結集、完成した。

多機能バックレストは、BASFが特別に開発した高度な紫外線安定性を有するポリアミド6コンパウンドで作られている。この材料は剛性と伸びに優れ、頑丈でもあるため、BMWグループの機械要件に適合した。

このバックレストには、 BASFの「ウルトラシム」ユニバーサルシミュレーションツールを開発初期段階から使用、複雑でスリムな形状を実現した。バックレストやリリースレバー、ベルトガイドに使用する材料に対して正確な数値シミュレーションを実施したことで、衝突シミュレーションにおける挙動が、後の試験結果と正確に一致した。

開発初期の段階で最適化作業を行うことで、開発後期での変更を回避できる。BASFのシミュレーションツールである「ウルトラシム」は、様々なシート位置、温度、負荷に対して法律で定められたすべての基準を効率的に満たすのに役立ったとしている。

また、「ウルトラミッドB3ZG8 UV」の高い耐スクラッチ性と表面品質により、シート構造を可視化することが可能となった。

i3のカーボンボディには、PBT (ポリブチレンテレフタレート)構造部品がインナーシェルとアウターシェルの間に使用されている。この種の部品としては初となるカーボンファイバーボディシェルの間のリア側部分に位置する一体化部品で、衝突の際の耐荷重性のほか、2つのボディシェルを別体に保ちながら、同時にサイドウィンドウ用のリア開口部も形成する。

自立式リアシートシェルは、BASFの「エラストリット」ポリウレタンシステムを使い、量産車で初めて、炭素繊維材料とポリウレタンマトリックスを組み合わせて作られている。この部品はカップホルダーアタッチメントやトレーなど、様々な機能を付加することが可能で、組立て作業と重量の両方の軽減に貢献する。

ポリウレタン構造発泡体である「Elastolit D」は、Aピラーを含むルーフフレーム全体の補強材として採用されている。この高い耐圧性を持つ発泡体は、カーボンサンドイッチコンポジットに組み込まれ、車両の構造剛性をサポートする。

このほか、i3には、多くの自動車に採用されている多数の BASF樹脂製品が使用されている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 2人乗りの特別なトヨタ『シエンタ』登場に「日本一周したい」「こういうの欲しかったんだよ」など反響
  2. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
  3. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  4. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  5. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る