【ダカールラリー15】「タイヤを背負って…」「その車俺だったらもっと速い」…出場者が本音トーク

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ジニエル・ド・ヴィリエ選手
ジニエル・ド・ヴィリエ選手 全 5 枚 拡大写真

「ダカールラリー ワールドツアー 2015 in 東京」では、2014年の競技参加者らが質問に答えたり、自らの競技エピソードなどを語った。登壇したのは、ジニエル・ド・ヴィリエ氏(参加11回、オート)、菅原義正氏(参加32回、カミオン)、菅原照仁氏(参加14回、カミオン)、三橋淳氏(参加13回、オート)の4名だ。

ヴィエリ選手は、「トヨタチームでは、2位、3位とよい成績を残せているが、まだ1位をとっていない。」と若干悔しそうに語る。そして、「アフリカと南米の競技の違いは?」という質問に「アフリカでのコースも5回走っているが、南米コースも同様にタフで難しさに違いはあまりない。南米は高度が高いところがあるので人にも車にも厳しい面がある。また、アフリカのコースは広く観客がほとんどいないが、南米は観客が多くて走りがいがあるね」と答えていた。

ヴィエリ選手は2009年にオート部門で優勝をしているが、「ペテランセル選手が2位や3位じゃだめだと述べていますが、それは正しいと思いますか。」という質問には、「そうだ。勝つことが重要だ。」と1位への意欲を見せていた。

続いて、大会史上最多の出場回数を誇る菅原義正選手は、「サポ―トもなしで参加したので、スペアタイヤを背中に1本背負ってステージを走っていた。」という始めて参加したバイクでのエピソードから始まった。ラリーレイドは、古典的なラリーと違ってスタート地点に戻らずルートをたどっていくことが多い。そのため、サービス隊がいなければ着替えや食料なども自分で運ばなければならない。大荷物や予備パーツを抱えての競技だったそうだ。

また、パリダカ、ダカールラリーは伝統的にフランス語で運営される。「ライセンスとガソリンのフランス語はどちらも『リソース』に聞こえるので、ライセンスに問題あるという話をガソリンのことと思い『燃料は問題ない』と答えていたりしていた」というエピソードも披露された。

「2015年も参加しますか」という質問には「ラリーという学校の単位がまだ足りていないので卒業できません。」と答えていた。なお、菅原義正選手は出場回数が31回となっている記録もあるが、主催者の都合で中止になった大会も参加とカウントしていいことを主催者に確認しているので32回出場が正しいとのことだ。

続いて義正選手の息子である菅原照仁選手は、「2014年はカミオン10リッター未満のクラスで優勝(義正選手はクラス2位)を果たせました。チームのみなさんに感謝します。」と述べ、「いつごろからお父さんと同じ世界に入ろうと決めましたか。」という質問には、「子どものころはラリーの期間、怖い父親がいなくて遊べるなんて思っていましたが、この世界に入ったのは自分から入りたいといったわけではなく、会社やチームから駆り出されたからです。でも2年目の99年に、初日のヨーロッパステージ(当時はパリダカ)の4kmくらいでしたがコドライバーとして助手席に乗って、真剣にやりたいと思うようになりました。」と答えた。

三橋選手も2輪から4輪への転向組だ。2014年はオートのT2クラスで優勝している。「4輪に移ったときは、やはり勝手の違いで難しいと思ってましたが、すぐに考え方を変えて、車という道具は違うけどフィールドは同じじゃないか、スキーとスノボの違いみたいなもんじゃないか、と思うようにしました。」とその感想を述べ、「T2で走っているとT1にくらべて車のハンデが大きいですが、気になりますか」という質問に、「正直、T1に抜かれながらも、自分が運転すればもっと速いぞ、と思うこともあります(笑)。でも、T2は限界も低いので抑えて我慢することも大事です。それに昔と違って完走すれば入賞、優勝ということもなくなってきているので、ゆっくり走ることなんてできません。結果を残すことがチームの中での僕の使命だと思って走っています」と最後をまとめてくれた。

《中尾真二》

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