国土交通省、高速バスの事故未然防止に向けて対策…運転手の体調異常を検知するシステムに補助金

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国土交通省は、今年3月に発生した北陸道高速バス事故を受けて安全対策を実施すると発表した。

3月3日未明に北陸自動車道で発生した高速乗合バス事故は、乗客・乗員2人が死亡、乗客など26人が重軽傷を負うという事故が発生した。

国交省では、事故発生直後に事故対策本部を設置し、宮城交通への監査、事故原因の調査分析を進めてきた。警察とも連携した原因調査の中では、事故発生前に運転者が意識を消失していた可能性もあるとみて調査分析を進めているが、直接的な原因を特定するには時間を要する見通し。

一方で、高速バスの輸送の安全確保は喫緊の課題であることから、運転者の体調急変に伴う事故を防止するための対策を講じるとともに、ゴールデンウィーク期に高速バスの全国一斉点検などの対策を実施する。

対策では、健康・過労事故の想定される様々なリスクに対してソフト・ハードの総合対策を何重にも講じるとともに、リスクをできるだけ上流の段階で摘み取るとともに、万が一の場合でも、乗客などの安全を確保する。運転者不足や対策推進のための環境整備など、構造的な問題改善にも取り組む。原因究明を進め、追加対策の必要が生じた時点で、随時検討を行う。

運送の安全・安心の確保を徹底するため、「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」を改訂する。

2014年11月以降に販売される大型バスへは衝突被害軽減ブレーキの装備が義務付けられるが、さらに導入補助、税制特例措置で普及を加速させる。

運転車の体調異常を検知して警報するシステムの普及を加速するため、2014年度から導入補助制度の対象に追加する。

バスの運転車の確保や育成に向けた検討会を設置し、具体策を検討する。

このほか、ゴールデンウィークの多客期を迎えることなどを期に、高速バスの全国一斉点検を実施する。全国の主要停留所で、バス事業者の法令遵守状況について確認を行うとともに、特に北陸道高速乗合バス事故を踏まえ、運転者の健康状態、点呼の実施状況などについても確認する。

《レスポンス編集部》

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