IHIは、ニッポリースから、山海興業向けの津波救命艇を1艇受注したと発表した。
今回受注した津波救命艇のサイズは、全長8.4メートル(緩衝材含む)、全幅2.9メートル、全高さ3.1メートルで定員が25人。引き渡しは、2014年5月の予定。
津波救命艇は、高台や津波避難ビル・タワーが無い地域や、迅速な避難が困難な幼児、高齢者の利用を想定して開発した。転覆しても元の状態に戻る自己復元機能、秒速10メートルの津波流中の衝突に耐える性能を備え、艇内の避難者の安全を確保する。
IHIでは、2012年10月、国土交通省四国運輸局から津波救命艇の試作艇の開発・製造の委託を受け、2013年3月に試作艇を完成、8月に「津波救命艇ガイドライン(四国運輸局策定)」の基準を満たしたとして承認を受けた。
今後、実用艇として自治体の津波防災対策や、沿岸地域に事業所を保有する企業のBCP(事業継続計画)への有効活用を見込んでいる。