「シャコタン」「オバフェン」「ハの字キャンバー」…日本流カスタムが米国でアツい

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米国ロサンゼルスで日本車カスタムの祭典
米国ロサンゼルスで日本車カスタムの祭典 全 32 枚 拡大写真

米国ロサンゼルスで、「LA版オートサロン」とも言えるカスタムカーの祭典「AUTOCON(オートコン)」が26日開催された。約400台の出展車のうち8割が日本車という同ショーに潜入。映画『ワイルドスピード』そのままのド派手な日本製スポーツカーとグラマラスな米国美女のアツい共演をフォトレポートでお届けする。

米国の中でも比較的日本車の需要が高いロサンゼルスでは、日本製スポーツカーをベースに自己流のカスタム/チューニングを施すのが自動車ファンの間で人気だという。さらに「日本流にカスタムするのがトレンド」だというから二度驚く。

2000年代初頭頃から日本のカスタム界では「USDM」という言葉が聞かれるようになった。これは“United States Domestic Market(米国市場)”の略で、米国で流通しているカスタムパーツを輸入したり、カスタムカーを米国流に仕上げたりする楽しみ方を表現したものだ。今、まさにロサンゼルスでは「JDM(Japan Domestic Market)」が逆輸入的ブームであり、日本国内でしか流通していないカスタムパーツを輸入し、日本流のカスタムカーを楽しむ事が「クール」なのだという。

オートコン会場に展示された色鮮やかなカスタムカーはもちろん、駐車場に集まった来場者達のクルマもその多くが日本製スポーツカー。最新のラインナップから、日本でも今ではなかなか見かけることのない年代モノまで、あらゆるクルマがロサンゼルスに集結した。一番人気はやはりトヨタ『86』(米国ではサイオン『FR-S』)で、展示台数、注目度ともに抜群だ。

86をはじめ、日産『フェアレディZ』や「ハコスカGT-R」など5台を展示した、JDMの大手販売、チューニングメーカーBULLET PROOF社のAvi Fischer氏に日本流カスタムのトレンドを尋ねた。

「オーバーフェンダーが特にトレンドです。ベース車としては86、『GT-R』、『EVO(ランサーエボリューション)』、『WRX STI(インプレッサ)』が今は人気ですね。日本車はカスタムメーカーの数が多くパーツの質も高い。ベース車を手に入れやすい(比較的安価)のもJDMの魅力です。低価格車のカスタムパーツは利益が少ないのが通例ですが、日本車の場合は値がつきやすくビジネスが成立するのです」

BULLET PROOFは今回5台のコンプリートカーを出展。中でも86は本体価格1500万円という超プレミアムカーに仕上げられた。「まだ買い手はいないですけどね」とAvi Fischer氏は笑う。

「オーバーフェンダー」、「深リム」のホイール&大径タイヤ、車高を極限まで落とした「シャコタン」、キャンバー角を極端にした「ハの字キャンバー」…など、日本ではちょっと懐かしいスタイルを西海岸ならではのギラギラしたセンスで組み合わせることで生まれたJDM。今年が5周年というオートコンは、着々とファンを増やしているという。日本と米国ロサンゼルスのカスタム文化交流の今後が楽しみだ。

《宮崎壮人》

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