日立と日立化成、柏の葉スマートシティに3.8MWh大容量リチウムイオン蓄電池システムを納入

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日立と日立化成、柏の葉スマートシティにリチウムイオン蓄電池システムを納入
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日立製作所と日立化成は、国内最大級となる3.8MWh大容量リチウムイオン蓄電池システムを、三井不動産が手がける、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)に納入したと発表した。

今回納入した蓄電池システムは、日立が柏の葉スマートシティに納入した「柏の葉エリアエネルギー管理システム(AEMS)」と連係、柏の葉スマートシティでの電力融通や需給変動制御、停電時のライフライン維持を支える設備として、5月中旬から稼働する。

太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが世界的に注目される中、電力需給バランス維持、エネルギーの有効活用、電源安定化を可能にする蓄電池の需要が急速に拡大する見込み。とくに、蓄電池システムに用いたリチウムイオン蓄電池は、鉛蓄電池と比較して小型・軽量で設置スペースを削減できるとともに、短時間で大出力の充放電を行うことができるため、需給バランス維持の手段として利用増加が見込まれている。

柏の葉スマートシティでは、街全体のエネルギーを運用・監視・制御するため、AEMSが納入されており、今回納入の蓄電池システムはAEMSにおいて、オフィスや商業施設といった施設間における電力融通の核となる設備として利用される。地域全体が保有する電力を、AEMSで制御し、蓄電池システムが充放電して各施設に電気を適切に配分することで電力ピークカットを実現、電気料金の低減や低炭素化に貢献する。

また、柏の葉スマートシティには、太陽光発電などの再生可能エネルギーが導入されているが、蓄電池システムが充放電を行うことで、これらエネルギー変動を緩和し、需給バランスを安定させることが可能となる。大規模停電が発生した際には、蓄電池に蓄えた電力を活用し、ライフラインの維持に必要な最低限の電力を確保できる。

蓄電池システムの納入では、日立がAEMSとの連係を含めたシステム全体を構築した。蓄電池システムには、長寿命サイクル、大電流充放電、高剛性構造などの性能を持つ日立化成製のリチウムイオン蓄電池「CH75」を、1万3824本搭載する。このリチウムイオン蓄電池と日立製のPCS(パワーコンディショナー)が連係することで蓄電池の充放電を制御する。

蓄電池システムには、システム間情報伝達のコントロールユニットとして、日立化成独自のバッテリーマネジメントユニットを採用した。これによって、全てのリチウムイオン蓄電池の状態を常時監視し、安全性を確保しながらリチウムイオン蓄電池の能力を最大限に活用する。

充放電の際に起きる電流・電圧のアンバランスが発生しにくい構造を採用していることから、蓄電池の劣化の偏りを抑え、蓄電池システム全体の長寿命化を実現する。

蓄電池システムは、従来の鉛蓄電池システムと比較し設置面積が23%削減できる。エネルギー管理システムとの連係により地域、ビル、工場などのさまざまなエリアへの適用も可能となるとしている。

《レスポンス編集部》

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