小田急、1000形のリニューアルに着手

鉄道 企業動向
小田急電鉄は通勤車両1000形のリニューアルに着手すると発表。大幅な省エネ化やインテリアの刷新などを行う
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小田急電鉄は4月30日、通勤用車両1000形のリニューアルに着手すると発表した。世界初となる大容量フルSiC(炭化ケイ素)適用のVVVFインバーター制御装置を採用し、現在より最大36%の省エネを実現するほか、車内もブルーを基調とした内装に更新する。

1000形は1988年にデビューした通勤用車両。同社で初めてオールステンレス製車体、VVVFインバーター制御を採用した。営団地下鉄(現在の東京メトロ)千代田線乗り入れ対応車両として導入され、千代田線直通運用を後継の4000形に譲った現在も、小田急線内の各停から快速急行まで幅広く使用されている。4・6・8・10両の各編成があり、ドア幅の広いワイドドア車両36両を含む196両が在籍している。

今回のリニューアルの対象はワイドドア車36両を除く160両で、本年度は8両(4両編成2本)に実施する。

リニューアルでは、制御装置に世界初となる大容量フルSiCを適用した直流1500V対応のVVVFインバーター制御装置を採用し、装置を80%小型・軽量化。回生ブレーキ時の回生電力量も増加し、現在と比較して定員時約20%、最大約36%の省エネを実現するという。モーターも全密閉化し、省エネ化・低騒音化を図る。

インテリアはブルーを基調とした配色で「コマドリのさえずりが聞こえてくる森のような、爽やかなひとときを感じられる自然な空間」を目指すという。座席は「ヨーロッパコマドリとその卵」をモチーフとした色彩で、一般席は「ロビンスブルー」、優先席は「ルベキュラーグレー」に。1人あたりの座面幅も最大13mm広くなる。壁面は木目、床は木漏れ日をイメージしたデザインで、天井にも風をイメージしたブルーのラインが入る。

室内照明にはLEDを採用。ドア上部には停車駅などを案内するLCD表示器や広告用表示装置を新設する。空調も能力を現在より約8%パワーアップし、1両あたり5万kcalとする。

今年度リニューアルする2編成は、12月からの運用開始を予定している。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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