ブガッティは北京モータショー14に『ヴェイロン16.4グランスポーツ VITESSE』の特別モデル「ブラック・ベス」を出展した。
「ブラック・ベス」は同車の限定シリーズ第5弾にあたる特別モデル。ブガッティは同社の歴史に大きな功績の残した人物や車両の名前を冠したモデルを発売してきた。
第1弾は2013年8月に公開された「ジャン ピエール・ウィミーユ」仕様。ジャン-ピエール・ウィミーユとは1930年代に活躍したフランス人ドライバーの名で、1934年からブガッティワークスチームでレースを戦った人物である。
続く第2弾は「ジャン・ブガッティ」仕様。ジャン・ブガッティはブガッティ社の創設者であるエットーレ・ブガッティ氏の長男の名で、ブガッティ車にデザインに大きな影響を与えたほか、テストドライバーや技術者としても活躍した人物である。
第3弾は「メオ・コンスタンティーニ」仕様。メオ・コンスタンティーニとはエットーレ・ブガッティ氏の親友で、タルガ・フローリオを2度制した伝説的なドライバーである。
第4弾は「レンブラント・エディション」。レンブラントとはエットーレ・ブガッティ氏の実弟であり著名な彫刻家、レンブラント・ブガッティ氏に名前から付けられた。同モデルはレンブラント氏のブロンズの彫刻をモチーフとした装飾が施されている。
そして今回の「ブラック・ベス」である。その名は1913年に生産された『タイプ18』のうちの1台の通称名に由来。タイプ18は5.0リットル直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力100ps、最高速度は160km/hに達し、公道走行をする最初のスーパーカーとして歴史にその名を残したクルマだ。
今回展示された「ブラック・ベス」は、特別なカーボン・ブラックの塗装が施され、24金仕上げの特別な装飾品がおごられる。インテリアは明るいホワイトベージュレザーでまとめられ、ドアトリムやセンターコンソールにはタイプ18のイラストが付されており、特別仕様にふさわしい装いとなっている。