中国汽車工業協会は5月9日、中国における4月の新車販売の結果を公表した。総販売台数は、200万4200台。前年同月比は8.8%増と、14か月連続で前年実績を上回った。
中国では2012年9月中旬、日本政府による尖閣諸島の国有化に反発する大規模なデモが発生。その後、現地では日本車に対する不買の動きが出た。その影響を受けて、日系メーカーは9月以降、新車販売が減少。しかし、今春以降は、明確な回復基調にある。
日系メーカー3社の4月実績では、日産自動車が約11万8500台を販売。前年同月比は14.7%増と、3か月連続で前年実績を上回った。セダンの新型『シルフィ』と中国向け『ティアナ』に加えて、新型『エクストレイル』の販売が伸びた。
トヨタは約8万5800台を販売し、前年同月比は12.4%増と、8か月連続の前年実績超え。2013年8月末にモデルチェンジを受けた新型『RAV4』が、現地でのSUV人気を背景に、販売が好調。2013年11月に投入した新型『ヤリス』と新型『ヴィオス』も価格を引き下げた効果で、支持を集める。
ホンダは5万8398台を売り上げ、前年同月比は3.6%減と、2か月連続で前年実績を下回った。『CR-V』が、前年同月比11.7%増と、2か月ぶりに増加。しかし、2013年9月にモデルチェンジを受けた『アコード』は、新車効果が長続きせず減少。4月実績は、前年同月比50.7%減と、4か月連続で前年実績を割り込む。
中国の2014年1-4月新車販売は、792万6100台。2013年の新車販売は、前年比13.9%増の2198万4100台。初めて2000万台を超えるとともに、米国を上回り、5年連続で世界一となった。