【メルセデスベンツ G63 AMG 6×6 発売】ミリタリー+ラリー+F1=6×6

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メルセデスベンツ・G63 AMG 6×6
メルセデスベンツ・G63 AMG 6×6 全 22 枚 拡大写真

15日、メルセデス・ベンツ日本は、採石場跡地にて『G63 AMG 6×6』の試乗会を開催した。実際の試乗に先立って、メルセデス・ベンツ日本の副社長マーク・ボデルケ氏自らが車両の特徴などを説明してくれた。

【画像全22枚】

昔、F1でフォードが前輪をダブルタイヤとした6輪車を作ったことがあったが、駆動輪は後輪だった。G63 AMG 6×6(以下6×6)は、文字通りの6輪駆動車だ。さらに究極のオフロード性能を目指したとのことで、オーストラリア軍向けの軍用車の設計をベースにし、エンジンはAMG製5.5リットルV8直噴ツインターボで、544ps/760Nmというスペックを持つ。

6輪駆動ということで、デファレンシャルギアは5つ搭載される。5つは、通常の4輪駆動車のセンターデフ、フロントデフ、リアデフの3つに、追加されたアクスルのデフと、後4輪のアクスルの間のデフという配置となる。デフロックは3つのスイッチで切り替える。各スイッチは、フロントデフ、センターデフ、リアデフ(リアアクスルの3つのデフ)の制御を行う。スイッチはフリー、パーシャル、フルロックのモードがある。

サスペンションはフルトレーリングアームのようなしくみで、ダンパーにはオーリンズの別タンク式のオイルダンパーを搭載する。これは、ダンパーやサスが酷使されるラリー車などでよく採用されるシステムだ。ロードクリアランスを確保するため、ポータルアクスルという、ドライブシャフトの軸をホイールのセンターではなく上部に接続し、ギアでホイールを駆動するシステムを採用した。通常ロードクリアランスを高くする場合、ホイール径を大きくすると半径分しか高くできないが、ポータルアクスルでは、ホイールの中心より上に車軸が通っているので、大径ホイールを有効に生かせる。

すべての車軸がユニバーサルジョイントで接続され、岩場や傾斜路でも6輪とも高い接地性が確保される。ポータルアクスルのギアとドライブシャフトの接続部は内部のギアを保護するため球形のハウジングに覆われ、巨大なピローボールジョイントのようにも見える。

また、コンプレッサーとエアタンクを搭載し、走行中でも6輪のエア調整が可能なシステムも搭載している。調整は運転席上部のボタンによって行う。ほとんどフラット状態の0.5バールから規定の2.5~3.0バールまではおよそ20秒で充填が可能だという。エア調整は、たとえば砂地や雪道など極端に空気圧を落としたほうが(接地圧が小さくなり地面に沈み込まないので)走行しやすい場合に行う。

そして、そのタイヤハウスを覆うフェンダーはF1カーのボディ等に多用されるカーボンファイバー(炭素繊維)製だ。

日本向けの特殊仕様としては、360度のアラウンドビューモニターがある。フロント、リア、左右のドアミラーに合計4つのカメラが装着されセンターコンソールのディスプレイで周辺の障害物や人の状況が確認できる。ディスプレイには通常のバックモニターも表示される。

なお、日本でのメーカー希望価格は8000万円となっている。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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