日立、人間共生ロボットの対話技術を開発…相手の動作で理解度を推定
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日立では、2005年に開発した「EMIEW」以来、人間と共生するロボット技術を開発してきた。2007年に発表した「EMIEW2」は、人の早足とほぼ同じ時速6kmで2輪の自律走行を行い、屋内の段差を乗り越えたり、危険を予知して回避するなどの運動機能を装備。さらに、14本のマイクによって雑音の中でも人の声を聞きわけたり、web情報から物体を認識しネットワークカメラで探し出し案内するなどの知的活動を実現してきた。
日立は今回、ロボティクスの対話機能を進化させる2つの技術を開発し「EMIEW2」に搭載した。ひとつめの技術では、事前に用意した質問文から、対象とその属性を認識するのに必要な単語の並びを学習し、データベースに記録・蓄積。質問を受けたときに、音声認識により単語列を取得、データベースと比較して、対象と属性を認識し、知りたい対象とその属性に最適な回答の選別を実現する。
また、2つめの技術では、「EMIEW2」の回答を聞いている相手を内蔵のカメラで撮影し、撮影された映像から相手がうなずいたり、首をかしげたりする動作を識別し、回答に対して推測される相手の反応と比較。質問者の理解度合いを推定し、より人間的な対話を実現する。
2つの技術により、質問に対してより柔軟に回答することが可能となり、人とロボットの円滑なコミュニケーションを実現する。
《纐纈敏也@DAYS》