【INDYCAR 第5戦】ホンダ4台が6位以内に…19位琢磨「厳しくも、いい一日」

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佐藤琢磨はインディ500決勝19位。写真:INDYCAR
佐藤琢磨はインディ500決勝19位。写真:INDYCAR 全 8 枚 拡大写真

「第98回インディアナポリス500マイルレース」の決勝が現地25日に実施され、ライアン・ハンターレイが自身初のインディ500制覇を果たすなどホンダエンジン勢はトップ6に4台が入る活躍を見せた。佐藤琢磨は終盤、一時5位に浮上するも不運があり、最終結果は19位。

インディカー・シリーズの一戦(今季第5戦)という枠にはとてもおさまらない、シリーズタイトル以上の価値を有する伝統のインディ500、今年もその季節が巡って来た(原則として、米国の戦没将兵追悼記念日=5月最終月曜の前日が決勝日)。全長2.5マイルの超高速ビッグオーバルを200周して競う長丁場、33台のマシンがインディアナポリス・モータースピードウェイでの大一番に臨んだ。

レース距離の4分の3、150周まではアクシデント等によるフルコースコーションが出ないという異例の展開となった今年のインディ500だが、残り50周でレースは大いに動いた。トップグループにも接触クラッシュが発生するなどした末、最後は実質6周での仕切り直しに。そこから頻繁に順位を入れ替えつつのトップ攻防を演じたのは、インディ500初優勝を目指すハンターレイ(#28 Andretti Autosport)と、史上最多タイ4度目の優勝を狙うエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)だった。決着は最終200周目の1コーナー、ここで先頭を奪回したハンターレイが悲願のインディ500初優勝をもぎ獲る。

2012年シリーズ王者ハンターレイ(33歳)は「夢が叶った。まだ信じられない」と率直な思いを語った。「チームが最高のマシンを授けてくれたからこそ勝てたわけだし、ホンダも強力なエンジンを作ってくれた。ハードに、そしてクリーンに戦い、エキサイティングなフィニッシュで優勝できたことを本当に喜んでいる」というハンターレイは8年ぶりの米国出身選手ウイナーともなり、「子どもの頃からの夢が叶って、本当に感激している。インディ500は、おむつをしている頃からテレビの前に座って見ていたレースだからね」と喜びの大きさのほどを説明した。

2位はカストロネベス。3位はマルコ・アンドレッティ(#25 Andretti Autosport)で、4位にカルロス・ムニョス(#34 Team Venezuela/Andretti Autosport-HVM Racing)が続き、6位にはレース直後に本職NASCARへと同日転戦するスポット参戦選手カート・ブッシュ(#26 Andretti Autosport)ということで、ホンダエンジン搭載のアンドレッティ陣営が1-3-4-6位を占めるという結果になった。ホンダにとっては2年ぶりのインディ500優勝。

琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)は予選23位ながら「スタートはスムーズで、なかなかいいセットアップになっていることが感じられた」という序盤から、ピットインした際のセットアップ微調整では「ちょっと(狙いを)欲張り過ぎた」ために後退するような局面もありつつ、終盤には「スタート時とほぼ同じ状態に戻し、スピードも戻ってきていた」と追い上げムードで、一時は5位まで進出した。しかし「残念だったのは他車のアクシデントによって生じた破片が右サイドポッド下側に突き刺さったこと」で、それによりスピードダウンと緊急ピットインを強いられ、19位に終わってしまった。

「ミスなくピット作業してくれていたクルーのためにも、もっと上位でフィニッシュしたかった。でも、今日のレースで我々はチームとして価値ある経験を積むことができた。厳しい一日ではあったけど、いい一日にもなったと思う」と語り、琢磨は自身5度目のインディ500挑戦をポジティブに総括した。シリーズ中盤からの巻き返しに期待したい。

今回ホンダ勢にはジャック・ビルヌーブ(#5 Schmidt Peterson Motorsports)のスポット参戦という話題も。1995年以来となるインディ500優勝を目指した1997年F1チャンピオン、しかし残念ながらこれといった見せ場をつくるにはおよばず、最終結果は14位だった。

インディカー・シリーズの次大会は翌週末。デトロイトのベル・アイル・レースウェイでのダブルヘッダー開催となる(第6戦決勝=現地5月31日、第7戦決勝=同6月1日)。

《遠藤俊幸》

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