常石造船、6万3700トン型バルカーを開発…新技術搭載で20%燃費向上

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常石造船、新開発「TESS64エアロライン」のイメージ
常石造船、新開発「TESS64エアロライン」のイメージ 全 2 枚 拡大写真

常石造船は、風圧抵抗を低減する新技術「エアロライン」を搭載した、6万3700トン型バルカー「TESS64エアロライン」を開発、市場投入した。

300隻を超える建造実績を持つるTESS(ツネイシ・エコノミカル・スタンダード・シップ)ハンディマックスシリーズの最大船型TESS58の運航パターンをほぼカバーしながら、船長を10メートル伸長することで載貨重量を6万トンクラスに増やし輸送効率の向上を図った。浅喫水型で、環境にも配慮した常石造船初の6万3700トン型バルカーとして開発した。

新技術「エアロライン」は、風圧抵抗を低減する新技術で、従来の建造船で導入している居住区外の隅切り形状と、新たに開発した船首上部の流線形状とを組み合わせ、風圧抵抗を10%削減する。船首上部の形状に丸みをもたせ、流線型のスタイリッシュなデザインとしたのが特長。

TESS64エアロラインは、この新技術「エアロライン」を搭載するほか、新たに開発した「TOP-GR」(ツネイシ・オプティマイズド・プロポーシブ・ギア)によって低振動で推進効率を高めたプロペラや、船外から空気を直接取り入れエンジンの燃焼効率を向上する「FAIS」(フレッシュ・エア・インテーク・システム)を採用した。

肥大船でも抵抗の少ない船体形状を開発し、独自の省エネ技術と電子制御エンジンを搭載することで燃費性能を高め、従来のTESS58と比べ燃費効率が20%向上したとしている。

満載喫水状態における実運航速度域の性能を最重視した設計としており、満載でも低燃費で、港湾の入港制限をクリアする浅喫水型でありながら、より多くの貨物を積載するため、7万9000立方メートルの貨物艙容量を確保、輸送効率の向上を図った。

このほか、プロペラ前部には、日本郵船グループのMTIと共同開発した「MT-FAST」を搭載した。水流を整えることで約4%推進効率が向上する。

《レスポンス編集部》

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