月にポカリ届けるプロジェクト、山崎直子宇宙飛行士が伝える宇宙の暮らし…小学校で出張授業

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宇宙飛行士 山崎直子さんが講師を務める『ルナ ドリーム カプセル プロジェクト ナショジオ授業「宇宙と未来」』
宇宙飛行士 山崎直子さんが講師を務める『ルナ ドリーム カプセル プロジェクト ナショジオ授業「宇宙と未来」』 全 6 枚 拡大写真

2015年10月、月面に子どもたちのメッセージとポカリスエットの粉末を封入したタイムカプセル「ルナ ドリーム カプセル」を打ち上げる月面到達プロジェクト。メッセージを寄せる子どもたちへ、山崎直子宇宙飛行士が講師となる出張授業が始まった。

全国の小学校で行われる出張授業の第1回『ルナ ドリーム カプセル プロジェクト ナショジオ授業「宇宙と未来」』は、2014年6月23日、神奈川県厚木市立厚木小学校で開催された。ナショナル ジオグラフィックチャンネルの映像を元に、今年5月まで国際宇宙ステーション(ISS)でコマンダーを務め、帰還した若田光一宇宙飛行士の軌道上の生活や仕事などを紹介。講師の山崎直子宇宙飛行士は、子どもたちから次々と寄せられる宇宙飛行士の生活と任務についての質問に答えた。

「国際宇宙ステーションは、宇宙ゴミがぶつかったりしないのですか?」「地球から月までの距離は38万キロメートルだそうですが、太陽から月までの距離はどれくらいですか?」といった質問から、「宇宙で酔うことはありますか?」「宇宙食の一食ぶんは量が少ないように思いますが、足りなくなったりしませんか?」といった暮らしぶりに関する質問が次々と寄せられた。

山崎直子宇宙飛行士は「スペースシャトルに搭乗して、帰ってきたときにも機体に宇宙ゴミがぶつかった跡がありました。国際宇宙ステーションでは、宇宙ゴミを避ける動作をしたり、緊急用の設備に避難するといった対策をとります」「距離ではいえませんが、太陽から月まで、光が届くのに8分20秒かかります」と回答。宇宙での暮らしにまつわる不思議として知られるようになった「宇宙酔い」については、「地上で乗り物酔いをする人でも、宇宙では全く大丈夫ということもありますし、乗り物酔いに強い人が宇宙酔いすることもあります。宇宙に行くまで、予測がつきません」という。また、宇宙食の一食が足りない場合は「もう一つ食べても大丈夫ですよ」とのことだ。

宇宙を身近に感じた後、子どもたちはルナ ドリーム カプセルに寄せる30文字のメッセージをその場で書きあげた。メッセージは、人類にとって大切な水の象徴、ポカリスエットの粉末と共に、タイムカプセルに封入され、2015年10月に米フロリダ州から打ち上げられるアストロボティック・テクノロジー社の月着陸船で月に到達する予定だ。

会場で子どもたちに渡された「ルナリング」は、ルナ ドリーム カプセルを開けるキーとなっている。2040年代、宇宙への関心を持ち続けた子どもたちの誰かが、月面でルナリングを使ってカプセルを開けることを目指している。

《秋山 文野》

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