首相府省は、連邦裁判所がカトリック教会の情報誌「ヘラルド」に対して神の表現として「アラー」の使用を不可とする控訴審判決を支持する判決を下したが、キリスト教徒の「アラー」の使用自体は認めると発表。
使用を不可とするのは「ヘラルド」に対してのみであると指摘した。
一方で、ムヒディン・ヤシン副首相は、裁判所の決定を尊重するべきとの見解を示した上で、民族の調和を取り戻すべきと述べた。
国際人権非政府組織(NGO)のアムネスティ・インタナショナルは判決についての声明を発表。「言論の自由の濫用」であると指摘し、アラーの使用を禁じることを撤廃すべきとの見解を示した。非ムスリムが神の表現として「アラー」以外の言葉を使うことは混乱を招くととし、マレーシア国内での宗教間の緊張関係はさらに強まる危険性があると予想した。
連邦裁判所は23日、カトリック教会の情報誌「ヘラルド」が神の表現として「アラー」を用いたことの是非が争われていた裁判で、「使用不可」とした2013年10月の控訴審判決を支持する判決を下した。これにより同裁判は「使用不可」との判決が確定した。