光岡自動車は6月25日、新型セダン『リューギ(Ryugi)』を発表した。販売開始は6月27日から。価格は221万4000~311万400円。同社初のハイブリッド車両もラインナップする。
光岡自動車の伝統ともいえる丸目のヘッドライトに大型のラジエターグリルをもつデザイン。同社開発課課長の青木孝憲氏は「クラシカルでありながら、先進の技術と環境性能を融合させたモデル」と説明する。
リューギのベースはトヨタ自動車の『カローラ アクシオ』。一度カローラとしてデザインされたものから全く別のイメージを持つ車両へと変貌を遂げているわけだが、デザインする上で難しさはなかったのだろうか。
「長年の経験を元に、ベース車そのものがクラシック車両に向いているかどうかで選んでいく。今回はベース車のキャビンが水平基調だったので、もともとがクラシカルになりやすいカタチをしていた。ベース車のもつラインを生かしながら、時には殺しながらデザインを行い、クラシカルでありながらも現代の面構成を持つデザインとなった」(青木氏)。
さらに青木氏は、リューギ独自の特徴としてフロントに配したメッキバンパーを挙げた。「フロントをすっきりさせていくと、どんどん現代よりのクルマになってしまう。クラシカルなイメージを高めるためにフロント下部に大きめのバンパーを採用した」と同氏は述べる。
リューギは光岡初のハイブリッド車両である。企画のねらいはどこにあるのだろうか。
「『オロチ』の発表以来、時代に合ったクルマも必要であろうという思いが我々には常にあった。市民権を得たハイブリッド車両でなにかやりたかったのだが、これまでデザインにマッチするベース車両がなかなかなかった。カローラ アクシオはオーソドックスな3BOXスタイルであり、年配の方にも受け入れられやすいカタチをしている」(青木氏)。
発表会では光岡社長から今後2車種を発売するという発言があった。一体どのような車両が生み出されるのだろうか。
青木氏は「具体的にはいえないが、これまでの光岡ではなかなか考えられなかったようなものにどんどんチャレンジしていきたい。大手ではないからこそ、我々にしか“遊べない”ものがある。自分たちが楽しみながら、どんどんやんちゃをしていきたい。そういう企画もやっていく」と述べた。