トヨタ博物館、開館25周年を記念し“裏”展…モノ語る博物館へ新章

自動車 ビジネス 企業動向
トヨタ博物館“裏”展
トヨタ博物館“裏”展 全 8 枚 拡大写真

トヨタ博物館は7月6日まで、トヨタ博物館25年間の総括として、普段見せない舞台裏に保管されていた収蔵車や収蔵品3万点から選抜し、その魅力を紹介する、トヨタ博物館“裏”展を開催している。

「トヨタ博物館は、ガソリン自動車100年の歴史を展示するという目的でスタートした」と話すのは、トヨタ博物館学芸グループ長の浜田真司さん。その後25年経ち、「ガソリン自動車が今後どう変化、あるいは無くなってしまうかもしれないという時代に、トヨタ博物館はあまり変化してきておらず、これからは変わって行かなければいけない」と話す。

そこで、「開館30周年を目標に大幅に変えようと考えている。そのきっかけとして、 “モノ語る博物館へ”というスローガンを作り、少しでもクルマの持っている面白さ、色々な物語を伝えていく努力をしなければいけない」と述べる。

そこでまず「トヨタ博物館には、クルマだけではなくポスターやマスコット、ブリキのおもちゃ等様々収蔵品があるが、あまり見せる機会がなかった。そこで、そういったモノを何とか見せる方法を考えようと、この企画展に結び付いた」と説明。

さらに、「我々の裏方、例えば、ライブラリーでずっと何万点というカタログや資料などを整理している人たちがいる。そういうことをやっている人たちがいることをぜひ知ってもらいたい。それにより、やっている人も励みにもなる。出来るだけ舞台裏に光をあてようと考えた」とコメント。

会場には、展示車両のレストア活動として、『フランクリン』の途中経過や、多くの資料整理、学芸活動の解説などが展示され、注目を集めていた。

また、水曜日と日曜日には、先着20名にバックヤード(車両保管庫)や、整備室などを学芸員スタッフが案内する裏ツアーが開催され、早朝から多くの申し込みがあり、毎回ほぼ定員での実施となっていた。

次回のトヨタ博物館の企画展は、7月19日から9月28日までで、夏の企画展はたらく自動車が開催される。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  2. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る