【Garmin vivofit インプレ後編】「見える化」だけでない、運動をモチベートする仕掛けも

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ステップ数のグラフ。この日は2回ランニングをしたのでその部分に「運動量高」を示す緑色の帯が付いている。
ステップ数のグラフ。この日は2回ランニングをしたのでその部分に「運動量高」を示す緑色の帯が付いている。 全 16 枚 拡大写真

ランニングウォッチやサイクルコンピュータといったフィットネス向けデバイスのトップブランドであるGarmin(ガーミン)が、そのノウハウを駆使して投入したライフログバンド「vivofit(ヴィヴォフィット)」。実際に使ってみながら、さらに各部をチェックしていこう。

しなやかさが心地よい装着感

まずパチンと押さえるだけのバックル。これは素早くつけたり外したりができて非常に便利だ。バンド部分のサラリとした手触りとしなやかな装着感がここちよい。装着感は小さく軽いので基本的に問題ないのだが、右腕よりも左腕に装着した方が表示が見やすい。

睡眠時間を計測できるのも本機の特徴だが、就寝時にボタンを押してディスプレイに「SLEEP」と表示させなければならなず、これをついつい忘れてしまう。寝る直前に押そうと思うと忘れてしまうので、寝ようと思ったらベッドに入る前に押しておいたほうがいいかもしれない。

◆赤いバーで運動不足を警告…歩く気にさせる効果は絶大

その他の使用感はとてもよく、ディスプレイは非常に鮮明で見やすい。ボタンを押すと表示が歩数、ゴール(目標までの残り歩数)、歩いた距離、消費カロリー、時間、日付、心拍数(ハートレートセンサー使用時)と切り替わる。日付や時間にしておけば当然ながら腕時計として使用可能だ。

この見やすい数字で歩数を見ると、歩こうという気になる。食べたものを記録するだけで自然と間食を我慢して痩せるというレコーディングダイエットと同じで、歩いた歩数を見ただけで、不思議なほどもっと歩こうという気になる。運動の動機付けとしてはかなり効果的だ。

その効果をさらに増強する機能として、赤いバー表示がある。30分ほどなんの運動もしていないと赤いバーが表示され、運動しなければそのバーが伸びていくのだ。このバーが表示されると、用もないのにその辺を一周りしようかという気になる。

腕に装着する本機のような運動量系が本当に歩数を正確にカウントできるのか興味があったのだが、不思議なほどに、歩けば特に腕の動きを意識しなくてもカウントが増えていくし、しわったままどのように腕を振ってもカウントは増えない。非常に不思議だ。

ただ、意図的に本機を「騙そう」と腕を振っても全く無駄なのだが、普通にデスクワークをしたり、テレビを見たりしていて本機を見ると、いつのまにか歩数が増えていることは何度もあった。やはり一定の誤差はあるようだ。

◆一日の運動を可視化することで生活を改善

本機は計測したデータを1ヶ月分も保存できるが、やはり毎日Garminコネクトにデータを同期して、すぐに運動量をチェックした方がいいだろう。1日の行動を鮮明に覚えているうちデータを見れば、それぞれの運動にどれくらいの効果があったか振り返ることができる。

表示されるグラフは3個ある。まず「ステップの詳細」のグラフは、ステップ、つまり歩数を時系列でグラフにしたもの。1日の行動がわかって面白いが、生活の改善という意味ではあまり見えてくるものがないかもしれない。役立つのはむしろ「内訳」のグラフだ。ここには「運動量高」、「運動量標準」、「運動量低」、「睡眠」の割合が表示されるので、1日でどれくらい運動をしているかよく分かる。一日の消費カロリーも考えあわせて、運動量が適切か検討する事ができるだろう。

3個目のグラフである「睡眠」のグラフは、睡眠中の動きが表示される。ただ、このようなグラフは今まで見たことがないので、いいのか悪いのか全くわからないというのが本音だ。長期的に計測していれば、データの変化から見えてくるものがあるのかもしれない。

本機はハートレートセンサーと組み合わせて使用できるが、その場合は心拍数が「アクティビティ」として保存される。アクティビティとは運動の記録のことで、Garminコネクトではランニングもサイクリングもその他の運動も全て「アクティビティ」として保存されるのだ。つまり、ハートレートセンサーを装着したのなら運動をするはず、といった考え方のシステムになっているのだろう。

ランニングやサイクリングをするならそれぞれ専用のランニングウォッチ、サイクルコンピュータを使った方がいいが、それ以外の運動、例えばテニスや卓球といったスポーツや、もっと手軽に自宅で体操や縄跳びをするといった場合などは、本機とハートレートセンサーによる心拍数の管理は非常に有効だろう。

ダイエット目的の運動であれば有酸素運動をすることが効果的だが、どんな運動でも心拍数を上げ過ぎないように管理することで有酸素運動にできる。また、危険なレベルまで心拍数をあげないようにするためにも心拍数の管理は重要だ。

バッテリーの持ちは通常使用で約1年と非常にロングライフ。スマホとの連携も簡単だし、運動不足を示す赤いバーもGarminならではのノウハウと言える。ライフログバンドは数あれど、これからダイエットに励もうとか、日常の運動不足を気に掛けている人にとってはベストなチョイスとなりうるだろう。

《山田正昭》

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