GPSを使わないコンパスと地図の山旅…人間本来の感覚を呼び覚ます

エンターテインメント 話題
コンパスを地図にセット。現在地を確認したり、山座同定したり。コンパスと地図を使えば、里山歩きの楽しさが増す。
コンパスを地図にセット。現在地を確認したり、山座同定したり。コンパスと地図を使えば、里山歩きの楽しさが増す。 全 8 枚 拡大写真

空は梅雨模様。しかも、木々に視界を遮られ、井殿山頂からの展望は良くない。頂上にはほんの少し留まっただけで、下山することにした。しかし、頂上からの下山道は土砂崩れで行き止まり。仕方なく、もと来た道を戻る。

コンパスの指す「北」は「真北」ではない?

下山途中の伐採地跡で、山本さんがまた地図とコンパスをザックから取り出した。「こうして、地図とコンパスを使いながら歩くのも、里山の楽しみ方のひとつです」

「はあ」と気のない返事をする筆者を余所に、地図にコンパスを「セット」する。

「地図の上は、基本的に「真北」を指します。コンパスの「北」は、「磁北(じほく)」といって、「真北」よりも数度ずれているんです。だから、この地図には何度ずれているかが書かれているんですね」

急遽、山本さんの里山歩きガイドが始まった。山本さんが経営するストームフィールドガイドでは、水辺のアクティビティだけでなく、こうした山でのアクティビティもおこなっている。今回はその一部を披露してくれた。それは、地図とコンパスを使った里山歩きの楽しみ方である。

低い山とて、平地より当然標高は高い。高い場所ならば、見える景色は変わってくる。街を見下ろし、遠くの山を見渡せる。

だが、その山が何という名前の山なのか。茨城県ならば筑波山などは特徴のある姿形をしているからひと目でわかるものの、それ以外の山は山好きでなければわからない。これがわかると、その景色の楽しみ方がまるで変わってくる。すなわち、里山歩き・低山ハイクがよりいっそう楽しめるという訳である。この地図とコンパスを使って目標の山を確かめるのが「山座同定(さんざどうてい)」だ。

山に登り、山を知る。地図とコンパスを持って山を歩けば、小さな山旅に新しい魅力を付け加えることができる。

【小さな山旅】地図とコンパスで楽しさが倍増する…井殿山(3)

《久米成佳@CycleStyle》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. 夏の風物詩「鈴鹿8耐2025」、2人体制のホンダが4連覇、6年ぶり参戦のヤマハは2位健闘
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る