ゲーム業界の栄枯盛衰…インデックス社が破産手続き開始

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東京地裁より再生手続き廃止決定を受けていたインデックスが、7月31日に破産手続き開始決定を受けました。

インデックスは、1995年に設立され2001年にジャスダックに株式を公開。その後、積極的なM&A(企業の合併や買収)によって会社を拡大し、2006年には会社分割で新設した子会社に事業を移管。インデックス・ホールディングスに商号を変更しました。この間に、インターネットや携帯電話向けのコンテンツ制作を中心に、タカラ(現・タカラトミー)と共同による「バウリンガル」の開発・発売や、『女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズを手掛けるアトラスの子会社化など、さまざまな事業の展開により、2008年8月期の連結年収入高は約1235億3500万円を計上しました。

しかし、メインバンクである日本振興銀行の経営悪化をはじめ、急激に業績が悪化により、連結子会社のインデックスとゲーム事業のアトラスを吸収合併。2010年に再びインデックスに商号を変更しました。以後もグループの再編を進めたものの、2012年8月期の連結年収入高は約183億1500万円、単体では年収入高約108億3300万円と大きく落ち込みました。

その後、赤字決算が続く中で、昨年(2013年)6月に架空の取引を繰り返す「循環取引」によって売上を水増ししていた粉飾決算容疑から、証券取引等監視委員会による強制捜査を受け、急激な信用収縮によって自主再建が困難となり、同月、民事再生手続を開始(定義上、この時点で会社は倒産となります)。9月には、セガが再生スポンサーとして選定され、セガが立ち上げた子会社・セガドリームがインデックスから事業の大半を取得し、11月には同社の社名をインデックスに変更しました。

(※以下、破産手続を開始したインデックスを旧インデックス、セガの子会社を新インデックスと呼称します)

今年(2014年)5月、東京地方検察庁特別捜索部が旧インデックスの会長・落合正美容疑者と、代表取締役社長・落合善美容疑者を、金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載)の容疑で逮捕。この件に関し、自社調査を実施した結果、2011年8月期より連結ベースで債務超過に陥っていたことが判明しました。提出期限となっていた2014年5月9日までに再生計画案を作成する見込みが立たず、4月30日に東京地裁より再生手続き廃止決定を受け、本日7月31日に破産手続き開始決定を受けました。債権届け出期間は12月5日まで。財産状況報告集会期日は12月8日13時30分です。民事再生法申請時の負債は約246億253万円でした。

尚、新インデックスは、今年4月1日付けで事業別に会社分割を実施し、アトラスに商号変更されています。デジタルゲーム事業をアトラスが、コンテンツ&ソリューション事業を新設分割設立会社であるインデックスが担当。セガ傘下として、2006年以来、約8年ぶりに会社名としてのアトラスが復活を果たしています。

今回の件に関してセガは、上記のような経緯があり「インデックス」という社名を引き継いだセガの子会社である新インデックスについて、「破産手続開始の決定が裁判所よりなされた、株式会社インデックスは、弊社と資本関係のない別会社です。当該事項に関しましては当該会社へお問い合わせ頂きます様お願い致します。」と、混同しないよう注意を呼び掛けています。

旧インデックス、破産手続き開始決定 ― 携帯コンテンツや「バウリンガル」のヒットなどで一世を風靡

《津久井箇人 a.k.a. そそそ@INSIDE》

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