【MINI クロスオーバー/ペースマン 試乗】感激するほどの変化はないけど…竹岡圭

試乗記 輸入車
ミニ クロスオーバー × ペースマン
ミニ クロスオーバー × ペースマン 全 28 枚 拡大写真

コペンハーゲン行ってきました! 人生初のデンマーク、そしてコペンハーゲンだったんですけど、コペンハーゲンってコスモポリタンな街と言われているんだそうで…。

そのコスモポリタンなところが、MINI『クロスオーバー』&『ペースマン』との共通点を感じられるということから、今回の試乗会にこの地が選ばれたんだそうです。

確かにクロスオーバーもペースマンも、クラシック Miniの時代にはなかったモデルですからね。発売当初は「4枚ドアに4WD。ボディサイズも大きいし、こんなのミニじゃな~い!」なんて声も結構聞こえてきましたが、今じゃMINIシリーズの販売台数の1/3をクロスオーバーが占めるまでに成長したんだそうですよ。

そして、そのクロスオーバーをベースに、2ドアスペシャリティクーペに仕立て上げちゃったペースマン。普通はあり得ないリリースですけど、それをやっちゃうところがいかにも遊び心たっぷり、いかにもMINIなんですよね。

さて、今回はその2台のマイナーチェンジ試乗会が行われたというわけなんです。とはいえ、実はほぼ変更ナシ。というのも、MINIは年次変更で細かい改良が加えられているんです。さらに、今回のマイナーチェンジにあたり、ユーザーさんに声を聞いたところ「もう十分、これでヨシ!」と言う返答があったそうで、あえて大きな変更は避けたんだとか。

具体的にエクステリアでは、両者共通でフロントグリル、タイヤ&ホイール、ボディカラーの変更。それに加えてクロスオーバーは、スポイラー類も変わってます。グレード別ではクーパーSのフロントグリルに「S」マークが装着されました。

インテリアでは、エアコン吹き出し口の中心にクロームが配され、メーターの色がジョンクーパーワークス(JCW)と同じになりました。なので、JCWにはロゴが入れられ差別化が図られた…、とまぁ、こんな感じです。

いちばんの目立つのは、ジャングルグリーンメタリックとミッドナイトグレーメタリックという2色の新色かもしれません。今までのMINIにはなかった雰囲気なので、なかなか人気が出そうですね。

さて、運動性能面でも今回はごく小変更といった感じなんです。重点が置かれたのは環境性能で、アンダーフロアを完全に覆い、ホイールベアリングの抵抗を減らし、タイヤの省燃費性能を上げるとともに約1kgの軽量化を図ることで、CO2排出量を低減しています。MINIが提言している環境アピール、ミニマリズムのさらなる追求ですね。

でもそれだけじゃ面白くないってことで、エンジンも若干の改良が図られています。クーパーSのエンジンにECUのチューンナップを行い、最高出力を135kWから140kWへと向上することで、主に80~120km/hの中間加速域のパワフルさが上げられました。

実際乗ってみたところ、目に見えてココが変わった! と感激するほどの変化はないというのが正直なところでした。まぁ当たり前ですよね。でも、そんな中より洗練感が強く感じられたのは、クロスオーバーの「クーパーS」。以前よりも細かいシフトワークをしなくても、適度なパワーが全域で得られるようになった感じで、街中などで特に乗りやすさが増していました。ついでに、アクセルペダルから足を離したときに、ターボ特有のサウンドが若干強化された感じで「ポンポンポンッ」と心地よい音が響いてきたんですが…。特にサウンドチューニングはしてないそうなんですが、クーパーSに乗ってるんだゾ! という感じが伝わってきて気分はよかったです。

日本への導入は今年の初秋。コスモポリタン旋風がどう吹き荒れるのか、楽しみなところですね。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマ&カーライフは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリストとしてカーライフ全般を女性の視点からレポートする。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦するなど、硬軟幅広く携わる。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

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