セランゴール州首相の続投、スルタンが承認 PKR党籍剥奪で州政混乱の懸念も

エマージング・マーケット 東南アジア

セランゴール州のカリド・イブラヒム州首相が人民正義党(PKR)の方針に反して州首相に居座っている問題で、カリド氏は11日、同州スルタン、シャラフディン殿下と面会し続投への同意をとりつけた。

PKR党中央は9日、カリド氏に対して党籍剥奪を決定。カリド氏は党籍剥奪の処分については受け入れるとしているが、無所属になってからも州首相職にとどまる意向を示していた。

当面はカリド氏が州首相にとどまるが、PKRと野党連合・人民同盟(PR)で共闘する民主行動党(DAP)もカリド氏を支持しない意向を表明しているため、これまでもカリド氏支持を主張してきた汎マレーシア・イスラム党(PAS)のみが実質的にカリド政権を支えることになり州政が混乱をきたす懸念がある。

PASは当初、PR間の協調からカリド氏の罷免に最終的に同意するとみられていたが、カリド氏留任をスルタンが承認したということになれば堂々とカリド氏を支援するとみられる。PASはカリド氏の受け入れ容認を示唆しており、カリド氏もPAS合流を匂わせる発言を行っている。カリド氏の動向如何ではさらにPR構成党間の亀裂が深まることが予想される。DAPは無所属になったカリド氏を受け入れることはないと言明している。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
  6. 585万円で発売の軽キャンピングカーに注目…7月の新型車ランキング
  7. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  8. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  9. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  10. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る