タイ・バンコクの空港アクセス鉄道、安全性への懸念浮上

鉄道 企業動向
13日の記者会見
13日の記者会見 全 2 枚 拡大写真

【タイ】バンコク都内と郊外のスワンナプーム空港を結ぶ高架電車エアポートリンクが必要とされる車両のオーバーホールを行わないで運行を続けているという指摘があり、安全性への懸念が浮上した。

 民主党のサマート前下院議員(元バンコク副都知事)が12日、交流サイトのフェイスブックで指摘した。それによると、エアポートリンクは車両のほとんどが走行距離が120万キロを超え、本来なら今年4月から1年程度かけ、順次オーバホールを行う必要があった。一方、一部車両の部品を外して他の車両に回したため、走行距離が1万キロに達していない車両もある。

 タイ国鉄(SRT)の子会社でエアポートリンクを運営するSRTエレクトリファイドトレインは翌13日、記者会見を開き、経営上の問題で、整備や部品の調達に支障を来したとして、前議員の指摘を大筋で認めた。その上で、車両を製造した独シーメンスとブレーキを納入した独クノールブレムゼに早急に点検、修理を依頼して当面の安全性を確保し、2015年10月から、3・8億バーツを投じ、オーバーホールを行うと説明した。

 エアポートリンクは翌14日午前7時から9時にかけ、バンコク都内のマカサン駅(シティターミナル)とスワンナプーム空港間をノンストップで運行する特急列車「マカサンエクスプレス」の運行を突然取り止め、特急車両を各駅停車として運行した。各駅の利用者が多いためだとしている。15日は通常運行に戻す予定だという。

 エアポートリンクは2010年8月に正式開業した。全長28キロ、全8駅で、スワンナプーム空港とバンコク都内を15―30分で結ぶ。開業から1年も経たない2011年3月、部品不足で特急の運行が5日間停止。2012年5月にも、部品不足で一部車両が使用出来なくなった。今年4月には、前年の5月に公募で社長に就任したピーラカン社長が経歴詐称で解任された。

バンコク―空港間高架鉄道、安全性への懸念浮上

《newsclip》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 朝までこの恐怖に耐えられるか?…三和交通タクシーでいく心霊スポットツアー2025【夏休み】
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る