【新聞ウォッチ】スカイマーク苦渋の決断、成田など赤字路線撤退と10月26日から大幅値上げ

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スカイマークA330-300(参考画像)
スカイマークA330-300(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年8月15日付

●予約型バス普及支援、政府方針、人口減社会の足に、20年度700市町村(読売・1面)

●スカイマーク、4路線の撤退発表、旅客機数拡大見直し(読売・8面)

●女性管理職まだ6.2%、帝国データ調査、政府目標30%理想とギャップ(毎日・2面)

●TPP自動車分野協議、安全や排ガス基準日米の溝埋まらず(東京・6面)

●ソニー「車の目」参入、自動運転車に弾み、車のIT化電機成長の柱に(日経・1面)

●高級輸入車、快走の夏(日経・11面)

ひとくちコメント

国内航空3位のスカイマークが成田空港を発着する路線から撤退することを正式に発表した。10月26日のダイヤ改正に伴い、成田と札幌、米子、那覇を結ぶ3路線を廃止。茨城と中部を結ぶ路線も同時に休止するという。

また、羽田空港発着など残りの路線については大部分で普通運賃を値上げする方針も明らかにした。値上げ幅は最大で69%。例えば、神戸と札幌は片道で1万3000円も値上げとなって3万2000円。羽田と福岡を結ぶ路線は約5000円上がって2万7000円とするという。値上げによる客離れが加速することも懸念される。

きょうの各紙も「4路線の撤退発表」(読売)、「運賃値上げ幅最大69%」(毎日)など、不採算路線からの撤退と運賃の値上げで、経営の早期立て直しを図ることを強調した記事となっている。だが、読売だけは「機材の拡大計画も断念し、30機前後に縮小」としているが、値上げについては触れられていない。

成田発着の3路線は1日2往復ずつ運航しているが、格安航空会社(LCC)との競争などで利用が伸びず、年間搭乗率は49.7%にとどまっていたという。

スカイマークは、HISの創業者である沢田秀雄会長が1996年に設立。98年から東京―福岡間で運航を開始した。現在のLCCに先駆け、機内サービスの簡略化などで運賃を下げるなど、大手2社の寡占状態だった業界に競争をもたらそうと日本の航空行政に風穴を開けたことでも知られている。

2003年には、インターネット関連会社オーナーの西久保慎一社長が経営権を取得して航空事業を継続した。

だが、その後、スターフライヤーやエア・ドゥなどの相次いだ新規参入組も日本航空(JAL)や全日空(ANA)の傘下に入るなどして共同運航を続けているが、いずれも経営の“安定飛行”が大きな課題となっている。

7月末には欧州航空機大手のエアバス社から導入予定だった大型旅客機「A380」購入契約の解除を通告された。交渉次第ではエアバスとの違約金の負担が重くのしかかる可能性もあり、経営の先行きに暗雲が立ち込めている。

《福田俊之》

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