【モスクワ現地レポート】営業停止もなんのその? 噂のマックに行ってみた
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今回訪れたのは、モスクワ中心部にほど近いノヴォクズネツカヤ駅前にあるマクドナルド。パステルイエローの建物に、見慣れた「M」のロゴがあしらわれたお洒落な店だ。駅前広場に面した部分にはテイクアウト用の窓口がある。店内に入ると、薄暗い明かりの中に、万国共通のオーダーカウンターがある。ちなみに、ロシアのあらゆる室内が薄暗いのは、陽が長いため蛍光灯による明かりをそれほど重視しないからだという。
市街地に近い店舗であることに加え20時前という夕食時の時間だったこともあり、店内もテイクアウトコーナーも多くの人で賑わっていた。記者がオーダーしたのは定番中の定番、ビッグマックとファンタだ。オーダーを通してから1分足らずで商品が出てくるのはさすがといったところか。盛り付けや味も日本のものと変わらない。ただし、ドリンクは0.5リットルの量で提供される。ロシアでは、ビールなどもリットル単位でオーダーするのが普通なので、マクドナルドもその文化を踏襲しているのだろう。ちなみに、ビッグマックは90ルーブル(約270円)、ファンタは65ルーブル(約195円)だった。
日本国内では、「4店舗が閉店」という部分ばかりが強調されるが、そもそもモスクワ市内には400店以上のマクドナルドがあるので、ほとんどの市民にとっては実害はなさそうだ(だからこそ対米へのけん制という見方が出るのだろうが…)。
モスクワ市内のマクドナルドが初めてオープンしたのは1990年。ソ連崩壊を目前に控えた、激動の時代である。当時のモスクワ市民は、初めてのマクドナルドに前代未聞の行列を作ったそうである。また、今現在も、モスクワのマクドナルドは世界有数の来客数を誇るという。
《瓜生洋明》