【メルセデスベンツ Cクラス 試乗】質と快適、安全性へのこだわりが伝わるC180AVG…島崎七生人

試乗記 輸入車
メルセデスベンツC180アバンギャルド
メルセデスベンツC180アバンギャルド 全 7 枚 拡大写真

遠近法を度外視すれば、フロントは『Eクラス』、リヤは『Sクラス』と見紛うほど。それはルーツのW201(『190シリーズ』)以来の、クラスレスな同車のデザイン手法でもある。

今はよりスポーティな持ち味のFFの『CLA』も登場、けれど『Cクラス』の立ち位置はボヤけるどころか、より鮮明になった。実用前提の乗用4ドアセダンとして、いかに質の高い快適で安心なクルマに仕上げるか……そのことに注力していることは、実車に触れると即座に理解できる。

“らしい!”と感じたのは、パワーウインドスイッチの感触だ。スイッチを操作した際に指先に伝わるしっとりとした感触、反力が絶妙で、カチカチと音がするだけのただのスイッチとは訳が違う。こうした常に使うところへの質へのこだわりは嬉しい。

試乗車は「C180アヴァンギャルド」。タイヤは標準サイズの225/50 R17 94W(ピレリP7)を履いていた。エンジンは4気筒の1.6リットルターボ(156ps/25.5kg-m)で7速ATの組み合わせ。これでもスペックは十分で、クルマを軽やかに走らせる。W201の頃の感触が身体に残っているユーザーには、ステアリングの操舵力がほんの僅かだけ軽く思えるかもしれないが、神経を逆撫でしない、快適なドライブが味わえる。「レーダーセーフティパッケージ」(オプション価格19万5,400円)は、走行中のさまざまな万一の事象にも対応してくれる、心強いマストアイテムだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【メルセデスベンツ Eクラスオールテレイン 新型試乗】Eクラスを選ぶならこれが一番。ただしお値段は…中村孝仁
  2. どこだ? 日産が7工場を閉鎖予定---可能性のある工場すべてをリストアップした
  3. 地面が光る「埋込型信号」が日本初導入、「横断歩道がわかりやすくなった」効果に期待
  4. インフィニティの中型SUV『QX60』、改良新型は表情一新…初の「SPORT」も設定
  5. マツダ『CX-5』新型、7月10日世界初公開へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る