解像度40センチの超高精細衛星画、米デジタルグローブが初公開

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2014年8月19日 スペイン・マドリッド上空で撮影されたハイレゾ光学地球観測衛星WorldView-3の初画像
2014年8月19日 スペイン・マドリッド上空で撮影されたハイレゾ光学地球観測衛星WorldView-3の初画像 全 6 枚 拡大写真

2014年8月26日、米Digital Globe(デジタルグローブ)社は、8月13日に打ち上げられた商用では世界最高の分解能を持つ光学地球観測衛星『WorldView-3(ワールドビュー3)』の初画像を公開した。

ワールドビュー3は、デジタルグローブ社による最新の光学地球観測衛星。分解能(解像度)は、パンクロマチック(可視光)で衛星から直下を最大31センチメートルと商用では世界で最も高精細な画像を撮影できる。これまで商用ではデジタルグローブ社の「WorldView-2」の46センチが最高だった。今年6月に米商務省は高解像度衛星画像の販売制限をこれまでの50センチまでから25センチに緩和し、より高精細な画像が販売できるようになっている。

公開されたワールドビュー3の初画像は、打ち上げから6日後の8月19日に、スペイン・マドリッド上空で撮影されたもの。衛星の光学機器の初期の能力を実証するための撮影で、最高解像度の画像はまだ公開できないため、解像度は40センチだという。

40センチでも衛星画像の鮮明さは驚くほどで、駐車場に停車している車のタイプがわかるばかりでなく、車の後部ドアが開いていることまで判別できる。何台の車が駐車しているのか数えることも容易だ。工事現場に入ってきた、または出ていくダンプトラックの荷台に砂利などが積み込まれている様子がわかる。空港の画像では、駐機場の航空機を翼の長さから判別したり、燃料給油やラゲッジトレーラーの活動が行われているといったこともわかる。

デジタルグローブでは、こうした衛星画像から道路など公共インフラの状態を把握し、メンテナンスや開発といった政策決定の資料にも利用できるとしている。また、ワールドビュー3から搭載された短波赤外線センサーの情報では、地表の画像から地下資源の種類を推定したり、植生の種類を識別するといった用途にも利用できるという。30センチ級の高解像度画像、短波赤外線センサーの画像などは、2015年2月以降に提供が開始される予定とのことだ。

《秋山 文野》

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