宇宙の3Dプリンター、国際宇宙ステーションへ間もなく打ち上げ

宇宙 テクノロジー
2014年4月に打ち上げ前の検証を終えた宇宙用3Dプリンター実証機
2014年4月に打ち上げ前の検証を終えた宇宙用3Dプリンター実証機 全 2 枚 拡大写真

NASAは、微小重力環境で動作する初の3Dプリンターを国際宇宙ステーション(ISS)で実証する予定だ。実証機は9月16日に打ち上げが予定されている、ISS民間補給船『Dragon(ドラゴン)』運用4号機に搭載される。

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3Dプリンティング・ゼロG技術実証機はNASAのマーシャル宇宙飛行センターが中心となり、メイド・イン・スペース社が開発した。3Dプリンターは樹脂を熱して押し出して積み重ね、3Dオブジェクトを成形するタイプのもので、微小重力環境下で正常に動作し、機能する部品を製造できるかどうか実証する。3Dプリンターを用いて部品を製造する時間は、部品の形状によるがおよそ15分から1時間ほどだという。

将来は、宇宙で交換や修理が必要になった宇宙機の部品を3Dプリンターで必要な分だけ製造する可能性が見込まれている。修理・交換のために大量の部品を宇宙に輸送し保管しておくコストを低減できると期待されている。月や火星など将来の長期にわたる宇宙探査では、成形された部品の形ではなく材料と部品データの状態であれば、想定されていなかった緊急の事態に対応して必要な部品を作る必要が生じる可能性がある。

2012年に国際宇宙ステーションに約6カ月間の長期滞在を行った、JAXA 星出彰彦宇宙飛行士は、船外活動にあたって緊急のDIY作業を経験している。ISSの外で電力系統の装置を交換する作業を行ったところ、取り付けボルトが正常に回らないという不具合が発生した。ネジ山に金属片が詰まっていたことが原因で、星出宇宙飛行士は歯ブラシと予備の電源ケーブルを使って金属片をかきだす工具作りの必要に迫られたのだ。地上スタッフの緊急の対応と星出宇宙飛行士の的確な操作により、無事に機能する工具を製作することができた。とはいえ、宇宙飛行士にとって大きな負担となることは間違いなく、3Dプリンティング技術がこうした緊急DIYの負担を軽減することが期待される。

《秋山 文野》

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