マツダ『デミオ』新型では、SKYACTIV技術による1.3リットルのガソリンエンジンも、今回の全面改良を機に新開発した。パワートレイン開発本部の仁井内進副本部長は、「従来の1.3リットルエンジンでは少し燃費寄りに性能を振ったが、新エンジンは走りとのバランスを強く意識した」と解説する。
従来車のエンジンはSKYACTIV技術のガソリンエンジン第1弾として、2011年にデミオに搭載された。「当時は「環境性能車としてはハイブリッド車(HV)しか存在しないような風潮だったので、CVT(無段変速機)と組み合せて燃費を追求した」(仁井内氏)。そのデミオは、当時の10・15モード燃費で30km/リットル(その後のJC08では25km/リットル)という、登録ガソリン車では最高性能を確保した。
仁井内氏によると今回の新エンジンは「最高回転数を引き上げるとともに、全域でトルクを5~10%改善し、走りの方にも性能を振った」。また、変速機も新開発の6速AT(他に5速MTも)としたことが、走りに効いている。ごく短距離での試乗機会があったが、リニアなアクセルレスポンスは従来モデルより格段に改良されたとの印象だ。