【スーパーフォーミュラ 第5戦】スタートで奪首のロッテラーが逃げ切って圧勝、今季2勝目獲得

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SFオートポリス戦を制したアンドレ・ロッテラー。
SFオートポリス戦を制したアンドレ・ロッテラー。 全 8 枚 拡大写真

全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)第5戦オートポリス大会は14日、決勝日を迎え、3番グリッド発進からスタート直後の1コーナーでトップに立ったアンドレ・ロッテラーがそのまま逃げ切って優勝、今季2勝目を飾った。

九州地方のモータースポーツのメッカ、大分県・オートポリスは天候晴れ、路面ドライのコンディション(決勝スタート前の気温が25度、路温が36度)。併催の2輪レースの終了がアクシデントの影響で遅れたため、SF決勝は当初予定より10分遅れの午後2時55分にフォーメーションラップスタートとなった。今回の決勝レース距離は通常の1レース制大会より約35km短い215.004km(46周)、これを無給油で走り切らなければならないレースフォーマットである。

タイヤ交換は自由だが、現在の「SF14」のマシン状況的には満タン燃費ギリギリと考えられる距離設定であり、仮にタイヤをフレッシュなものに換えてもスパートできる燃料的余力があるか疑問。ということで、自然と今回のレースは実質ノーピットの燃費&タイヤセーブ戦、予選勝負&スタート勝負の色合いが強くなっていたわけだが、実際、レースは1周目の順位変動で決着した。トップ10の順位は1周目終了時点のまま、最後まで動かなかったのである。

ただ、1周目にはかなりの順位変動があった。最大の波乱はポールの山本尚貴(#1 TEAM 無限/エンジンはホンダ)が好ダッシュ成らず、1周終了時点で7番手まで後退したことだが、1コーナーでは予選2位の国本雄資(#39 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)と同3位ロッテラー(#36 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)が先陣を争うかたちに。ここでイン側にいた国本は「路面がバンピーで、少し挙動を乱してしまった」、そこを「アウトから行った」ロッテラーが先んじて、奪首を果たす。「こういうタイプ(ノーピット)のレースだから、ターン1までにできるだけ前に行くしかない。そこに最大限の集中をしていった」というロッテラーが、やはり「スタートしか勝つチャンスはない」との思いで臨んだ国本の鼻先を制し、主導権を握ったのである。

前述したように、トップ10の順位はそのまま決着。ロッテラーが最終的には約13秒差の逃げ切り圧勝で今季2勝目を達成し、2位は国本、3位には予選9位だったジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)が入った。ホンダ勢では塚越広大(#10 HP REAL RACING)が最上位の4位となり、山本は7位。5~6位はジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING/トヨタ)と中嶋一貴(#37 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)だった。入賞圏ラストの8位は石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)。

前戦をF1ベルギーGP参戦のために欠場したロッテラーだが、これでタイトル争いではオリベイラに2.5点差の2位に浮上。今後はアウディの主戦として戦うWEC(世界耐久選手権)との過密スケジュールのなかで2冠を目指すことになるが(両シリーズとも現在ドライバーズランキング2位)、その件を聞くと、答えは予想通り、自信に満ちたものだった。

「日程はまったく問題ない。もしかしたらF1のイタリアGPと日本GPにも出ることになって、6週連続レースになっていた可能性だってあったくらいなんだから。『レース・イズ・マイ・ライフ』。充実しているし、嬉しいことだと思っているよ」

SFは残り2戦、次戦でロッテラーがポール・トゥ・ウインを果たせば、オリベイラが2位でもポイント首位に立つ計算だ。

次戦第6戦は宮城県のスポーツランドSUGOに舞台を移し、中1週という詰めた間隔で9月27~28日に開催される。

《遠藤俊幸》

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