危険ドラッグ吸引の事故、被告の妻は事故発生を予見

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7月上旬、東京都北区内の国道122号で危険ドラッグ吸引後に乗用車を運転。交差点でバイクとタクシーに衝突する事故を起こし、2人に重軽傷を負わせたとして、危険運転致傷の罪に問われた38歳の男に対する初公判が17日、東京地裁で開かれた。

問題の事故は2014年7月5日の午後11時50分ごろ発生している。北区岩淵町付近の国道122号(片側2車線の直線区間)で信号待ちをしていた乗用車が突然発進し、前方に止まっていたバイクに追突。そのまま速度を上げて交差点に進入し、左方向から交差進行してきたタクシーと出会い頭に衝突した後、前方の都道を逆走状態で約200m走行。道路右側の歩道に乗り上げ、ガードパイプに衝突して停止した。

この事故でバイクとタクシーの運転者が軽傷。暴走したクルマを運転していた埼玉県さいたま市浦和区内に在住する39歳の男は危険ドラッグ(脱法ハーブ)を吸引し、これが原因で意識を失ったと判断。検察は男を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死傷)罪で起訴していた。

14日に東京地裁で開かれた初公判で、被告の男は事故を起こしたことは認めたものの、危険ドラッグについては「ドラッグが運転に影響するとは知らなかった。影響が出るとわかっていて使ったわけではない」として、運転への影響を否認した。

続いて行われた冒頭陳述で検察側は、被告が以前から危険ドラッグを使用していたことを指摘。被告の妻は今年6月に東京都豊島区内で発生したドラックが原因とみられる事故の発生以後、被告に対して「ドラッグを使っているのではないか」とか、「使っているとああいう事故をいつか起こすかもしれない」と指摘していたことも明らかにしている。

《石田真一》

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